PayPay、他社クレカ利用停止
スマートフォン決済のPayPayが他社の締め出しに乗り出した。
PayPayは5月1日、8月から決済時に他社クレジットカードが利用できなくなると発表した。加えて、7月からクレジットカードの新規登録を停止する。
PayPayには、銀行口座から直接チャージする方法や「PayPayあと払い」を含む複数の支払方法があり、クレジットカード払いでは、チャージせずに直接支払うことができる。
今回の変更により、同社が発行する「PayPayカード」「PayPayカード ゴールド」以外のクレジットカードが利用できなくなる。キャッシュレス決済を利用する5500万人あまりのユーザーを同社のクレジットカードに引き込む狙いだ。
クレジットカード「楽天カード」やECサイト「楽天市場」の提携などを中心にシェアが拡大している楽天経済圏の追随を図る。スマホ決済ではPayPayが上回るが、金融サービスにおける楽天との差は大きい。米国ではAppleが預金サービスに乗り出すなど、スマホを中心とした経済圏の争いが活発化している。
Twitterで「改悪」トレンド入り
同社の発表を受け、ネット上では「改悪」の声が上がる。
PayPay残高チャージ時の「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」の手数料が、無料から有料に切り替わったことも相まって、批判が相次いだ。
Twitterでは、PayPayに関連したワードがトレンドに入り、「PayPay改悪」などのユーザーによる批判もランクインした。
また、PayPayがこれまでの投資を回収するフェーズに入ったことを指摘する意見もある。ユーザー基盤が強固になってきた背景もあり、収益性重視に方向性を転換したと見る。
同社は、他社クレジットカード締め出しの決定について、「社内で協議して総合的に判断した」としている。
【関連リンク】
・PayPay、スマホ決済5700万人をクレカへ 楽天に対抗(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC018WY0R00C23A5000000/
・「PayPay改悪」トレンド入り 他社クレカ締め出しの理由は「総合的に判断した結果」(ITmedia NEWS)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2305/01/news148.html
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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