AppleとGoogle、位置情報端末の不正利用対策で協力
米Appleと米Appleは5月2日、位置情報を追跡する端末の悪用を防ぐために協力すると発表した。両社を含む業界全体で共通の仕様を作ることを目的としている。
Appleが提供する「AirTag」など、無線通信のBluetoothで位置情報を知らせる端末は、紛失防止を想定して作られた。財布や鍵などに装着することで、落としてしまった時もスマートフォンを通じて探すことができる。スピーカーも内蔵されており、音を鳴らして見つけ出すことも可能だ。
ただし、これらの端末は便利な一方で、悪用の懸念があった。両社はストーカーや嫌がらせ、盗難などに位置情報が利用され、個人が不要に追跡されることを防ぎたい考えで一致した。
両社は位置情報端末の悪意ある利用を防ぐ標準仕様案を提出した。案には「メーカー向けにベストプラクティスを明文化することで、様々なプラットフォームでの悪用検出技術との互換が可能になる」と記している。
仕様案は一般公開され、3ヶ月にわたって意見を募る。すでに韓国のサムスン電子や米タイル、米チポロなど、位置情報端末を提供する企業らが支持を表明している。
iPhoneとAndroidのOSに機能実装
Appleの「AirTag」は2021年に発売して以来、複数の悪用の報告があったという。Appleは不明な位置情報端末を携帯している場合、iPhoneの画面に警告が表示される機能を提供している。Android端末には不正利用を検知するアプリを提供していた。
こうした機能を基本ソフト(OS)に組み込むことでより利用しやすくする。AppleとGoogleは2023年末までにiPhoneとAndroidに実装する見込み。
【関連リンク】
・エアタグの不正利用防止で協力 アップルとグーグル(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/247744
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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