メタとマイクロソフトが生成AIで提携、AI開発勢力図が覆る可能性も。 ニュース

メタとマイクロソフトが生成AIで提携、AI開発勢力図が覆る可能性も。

米メタと米マイクロソフトは7月18日、生成AI(人工知能)で提携することを発表した。メタが開発した生成AI「LLaMA(ラージ・ランゲージ・モデル・メタ・AI)2」をマイクロソフトのクラウドサービス「Azure(アジュール)」上で提供する。「LLaMA2」は商用利用を含む広い用途で無料利用できる。

生成AIは簡単な指示を入力すると、文章や画像、プログラミングを自動で作成できる。企業では議事録の要約や外国語の翻訳などの業務で利用できる。

メタの最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏によると、新モデル「LLaMA2」はこれまで研究目的で一部の学者にのみ提供していた。今後は直接ダウンロードやAmazon Web Service(AWS)などのプロバイダーを通じて利用可能となる。

メタはマイクロソフトを「優先パートナー」と位置付けており、「LLaMA2」はマイクロソフトの基本ソフトウェア(OS)であるWindows上で実行される。「LLaMA2」はオープンソースとして提供され、企業はそれぞれの業務に合わせてカスタマイズできる。

AI開発勢力図を入れ替える可能性も

「LLaMA2」はチャットGPTや米Googleの「Bard chatbot」などと競合する性能を持っており、注目が集まる。多くの開発者や研究者がAI技術を活用し、共同で問題を解決することが期待されている。

ニューヨークポストによると、ソフトウェア開発プラットフォームReplitの最高経営責任者、アムジャド・マサド氏は「商用のLLaMA2は状況を変える可能性がある」と指摘。同社ではプロジェクトの80%以上で対話型AI「Chat(チャット)GPT」を開発した米新興のオープンAIのモデルを利用しているが、今後はその優位性が覆される恐れもある。

米アマゾン・ドット・コムや米GoogleもAI技術の確保を急ぐ。米起業家のイーロン・マスク氏はAI開発の新会社「xAI(エックスエーアイ)」を設立し、追い上げを目指す。

【関連リンク】

・Meta, Microsoft team up to offer AI model Llama for commercial use(NEW YORK POST)
https://nypost.com/2023/07/18/meta-microsoft-team-up-to-offer-ai-model-llama-for-commercial-use/

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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