2ヶ月後に迫ったインボイス制度、今すべきことは?
2ヶ月後には新たな税額控除の仕組みであるインボイス制度が開始される。ソフトウェア開発の弥生(東京都千代田区)は8月2日、インボイス制度に向けた事業者の対応を促す特設サイトを公開した。
インボイスとは事業者間の取引で交わされる請求書や領収書のこと。事業者が納める消費税を正確に計算し、仕入れにかかる税額を差し引くために必要なものだ。
インボイス発行事業者の申請は2021年10月から開始している。5月までの登録件数は300万件を突破しているが、理解が浸透しているとは言えない。弥生が5月に実施した調査によると、インボイス制度について「内容を知っている」と回答した事業者は49.7%に止まった。
また、インボイス制度の対応に関する課題として「自社にどのような影響があるかわからない」と答えた事業者が32.7%と最も多かった。準備の手順や開始時期に悩む事業者も多く見られた。
調査結果を受け、同社は事業者のよくある悩みに答える特設サイトを開設。売り手と買い手に分け、残り2ヶ月で準備することのチェックリストを掲載した。
政府もインボイス制度の認知度向上のため、各地で説明会や相談会を実施している。事業者の不安を払拭し、スムーズな導入に繋げることが求められる。
インボイス制度導入の背景とは
インボイス制度は正式には「適格請求書等保存方式」という。事業者間の取引で適用される税率を明確にするために導入された。売り手側は請求書に税率ごとの消費税額を記載しなければならず、免税事業者には新たな税負担が生まれる。一方、買い手側は仕入れにかかった税額を控除できるというメリットがある。
インボイス制度導入の背景には、2019年10月に食料品などに適用されることとなった軽減税率がある。10%と8%、2つの消費税率が混在することになり、どちらの税率が適用されているのか明らかにする必要があった。
【関連リンク】
・インボイス制度が施行間近、必要な準備とは?「2か月で準備するインボイス制度チェックリスト」弥生が公開(INTERNET Watch)
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/invoice/1520960.html
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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