東京都、企業や団体とデータ共有 防災や街づくり活用
東京都は2023年度中にも、都民生活向上に役立つデータを官民で共有・活用するプラットフォームを立ち上げる計画だ。プラットフォームに参加した行政機関、大学・教育機関、民間企業がデータを提供し、お互いに利用ができるようにする。
今年度後半にも「東京データプラットフォーム(TDPF)」をスタートする。プラットフォーム上では、オープンデータを含む多様なデータを取引できる。お互いのデータをやりとりするAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携を活用する。
TDPFの目的は非公開データの活用だ。オープンデータ化がためらわれるようなデータを有効活用し、協業相手を発見する機会を提供する。プラットフォームに集まったデータはエネルギーサービスや都市開発計画、防災関連サービス、暮らし全般に役立てる。
TDPFは東京都が主導する。実現には多様なデータを集め、流通させることが重要だ。
都はデータ利活用の事例を蓄積するため、2021年からプロジェクトの公募を実施している。年間最大5プロジェクトを選定し、実施費用として総額1億円(税抜き)を支援する。都事務局がプロジェクトの伴走支援を行う。
2022年度は3つのプロジェクトを採択。災害時のトイレマップの作成、多言語情報アプリの提供、都市間の施設データ連携を行った。効果的なデータ利活用事例を積み上げることで、新しい会員の誘引を狙う。
オープンデータの集約サイトでも利活用事例多数
東京都はオープンデータに特化したカタログサイトを運営している。防災・災害計画やまちづくり、人口減少・少子高齢化、医療・福祉など様々なカテゴリーのオープンデータを集約している。
オープンデータを活用し、都民の生活を便利にするサービスが続々登場。例として、7月にはバスの接近情報が一目でわかるアプリが開発された。東京都交通局のロケーション情報や時刻表などを活用した。
TDPFはオープンデータに限らないデータを集められることから、さらなる官民学の連携が期待できる。
【関連リンク】
・東京都、データ共有・活用プラットフォーム(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73205970R30C23A7L83000/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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