テレワーク率22%まで低下、コロナ感染拡大後最低
新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年から丸2年が経過し、「コロナ明け」と称されることが増えてきた。大手調査会社のパーソル総合研究所が8月15日発表した調査によると、正社員のテレワーク実施率は22%まで低下していることがわかった。
調査は2023年7月13日から18日にかけて、全国20歳〜89歳の労働者を対象にオンライン上で行われた。2020年3月から調査を始め、今回で8回目となる。
コロナ禍では人流を抑えて感染拡大を防ぐため、多くの企業でテレワークが実施されてきた。2020年3月のテレワーク実施率は13.2%だったが、緊急事態宣言が発令された4月には27.9%と倍以上に増加した。
それ以降もテレワーク実施率は高止まりの傾向が続いていたが、2022年2月の28.5%をピークに足元では低下している。新型コロナウイルスが第5類に移行したことで、従業員に「原則出社」を義務付ける企業も増えてきたと見られる。なお、契約社員・嘱託社員のテレワーク率は12.4%、派遣社員は16.4%と正社員よりも低かった。
都道府県別には東京都が38.8%と最多で、神奈川県(33.1%)、千葉県(34.0%)が続いた。大阪府や愛知県、福岡県なども上位10位以内にランクインし、大都市ほどテレワークを実施している割合が高いことがわかった。
パーソル総合研究所の小林祐児氏は「テレワーカーのテレワーク継続意向が8割を超え続けている」と指摘。「企業は自社の人材獲得力とのバランスを考慮する必要がある」と述べた。
都内企業のテレワーク実施率は45.2%
東京都が8月14日に発表した都内のテレワーク実施率は45.2%だった。調査は7月、従業員30人以上の都内企業を対象に実施した。
テレワーク実施率は減少傾向にある。今年3月にテレワーク率が5割を下回ってから、ほぼ横ばいが続いている。
従業員規模別にテレワーク率を見ると、300人以上の従業員を抱える企業のうち、約8割がテレワークを実施していたのに対し、100〜299人は54%、30〜99人は33.1%だった。従業員の人数が多い大企業ほど、テレワークを実施している実態が明らかになった。
【関連リンク】
・正社員のテレワーク実施率、コロナ拡大後で最低の22.2%に--パーソル総合研究所(ZDNET)
https://japan.zdnet.com/article/35207889/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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