YouTubeとUMGが提携、音楽生成AIの新プロジェクトを推進
YouTubeは、米UNIVERSAL MUSIC GROUP(UMG)と提携し、音楽生成AIの取り組みを推進する「YouTube Music AI Incubator」を設立した。
このプログラムは、音楽業界全体がAI技術を試験する場になり、その利点と欠点を洗い出す場として機能する。UMGのCEOであるルシアン・グレインジ氏は、AIを用いることで人間の創造性が強化され、音楽の創造性を豊かにするとの見解を示した。
この取り組みの一部として、YouTubeは自社の著作権管理システム「Content ID」を強化し、ポリシー違反のコンテンツを検出する生成AIツールを導入する計画だ。ジェネレーティブAI音楽市場は成長が見込まれており、2032年には26億ドルに達すると予想されている。
AIと音楽、著作権問題の新たな複雑さ
AI技術が音楽生成領域に進出する中、著作権問題が複雑化している。AIのトレーニングに著作権のある楽曲が無断で使用されると、それが著作権侵害となる可能性がある。
一方で、AIが生成した楽曲に著作権が付与されるかどうかも議論の余地があるし、法律専門家の間でも統一的な見解はまだ見られない。音楽業界も、この新たな技術に対する柔軟な対応を始めている。
UMGは、人間の芸術性や著作権を保護する立場から、音楽生成AIに対して批判的だったが、YouTubeとの提携などにより、その姿勢を変え、音楽生成AIの可能性を探求している。さらに、メタやアップルといったテック大手も音楽生成AIの開発に力を入れている。
【関連リンク】
・YouTubeとユニバーサル・ミュージック、AI音楽の可能性模索で提携、業界では論争も(AMP)
https://ampmedia.jp/2023/11/04/music-ai-youtube/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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