京都市、コミュニケーション支援システム「Cotopat」導入 ニュース

京都市、コミュニケーション支援システム「Cotopat」導入

京都市は、区役所・支所の障害保健福祉課の窓口で、職員の声をリアルタイムで認識して字幕で表示するシステム「Cotopat(コトパット)」を導入した。このシステムは、英語や中国語など134言語にも対応している。お年寄りや耳の不自由な人、外国人らとのスムーズなやりとりに役立つとされている。

このシステムの開発・販売は京セラドキュメントソリューションズジャパンが行っている。同社は、コミュニケーションの円滑化を通して、誰一人取り残されない共生社会の実現を目指している。

京都市では、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を念頭に、区役所業務のデジタル化を推進している。これにより、市民の利便性向上や業務の効率化が期待されている。

2023年秋の試験導入時には、ユーザーから「見やすくて便利」「聞き取りが大変助かった」などの評価が得られた。その成果を受けて正式導入となった。コミュニケーションの課題解決と、スマート区役所の実現に貢献することが期待されている。

「Cotopat」の技術的特徴と社会的意義

「Cotopat」は、発話者の表情を見ながら会話でき、双方向のやりとりが可能だ。また、文脈から同音異義語(同じ発音でも意味が異なる言葉のこと、「会う」「合う」など)や区切りを認識し、適切な文字に変換する機能を備えている。図解や動画の表示にも対応し、視覚的にも分かりやすい情報提供が可能だ。

今後、さまざまなシーンでのコミュニケーション支援ツールとして、「Cotopat」の活用が広がっていくことが期待されている。音声認識や自然言語処理といった先進的なAI技術を社会課題の解決に活かす好事例と評価できるだろう。

【関連リンク】

・区役所・支所での字幕表示システムの導入(京都市)
https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000323308.html

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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