矢野経済研究所、IaaS/PaaSの国内市場は前年比120.5%の1兆9400億円と推計
矢野経済研究所は2023年11月〜2024年3月の間、IaaSやPaaSといった国内のクラウド基盤サービス市場の調査を行った。調査の対象となったのは、パブリッククラウドやその周辺サービス提供事業者などのクラウド関連ベンダーだ。
この調査では、クラウド基盤上で生成AIを活用する企業の増加などから、2023年の同市場は前年比120.5%の1兆9400億円と推計している。
なお、市場規模を算出する上でIaaS、PaaSを「パブリッククラウドを利用し、仮想化/自動化技術などを施したクラウドコンピューティング環境」と定義した。
DXはより実践的なものへ サービスの拡充や利用環境の改善の市場成長を後押し
矢野経済研究所によると「クラウド基盤市場はこれまでどおり、既存の業務データやシステムなどを維持しながら他の稼働基盤や新規システムに移行するマイグレーションプロジェクトが中心である。対象領域が情報系から基幹系へと広がり、市場の成長を支えている」とのことだ。なかでも、過去の技術や仕組みで構築されるレガシーシステムの2025年の崖が迫り、刷新に動く企業が増加するという。
また、国内企業におけるDXは、業務効率化から戦略的で実践的なものに発展しており、市場の拡大に繋がっている。それに加えて、クラウド基盤運用を支援するマネージメントサービスの認知度が高まり、利用するユーザー企業が増え、サービスの拡充や、クラウドの利用環境が改善されつつあることも、市場の成長を後押ししているという。
【関連リンク】
・2023年の国内IaaS/PaaS市場は前年比120.5%、マイグレーション需要が主体─矢野経済研究所(IT Leaders)
https://it.impress.co.jp/articles/-/26270
関連記事
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
この記事を気にいったらいいね!しよう
PreBellの最新の話題をお届けします。