生成AI関連特許、Googleが最多ー日経新聞調査
日本経済新聞社は6月16日、生成AI(人工知能)に関連する特許出願について、米Googleが最多とする調査結果を公開した。知的財産関連のコンサルティングを手がける知財ランドスケープ(東京都中央区)の協力で分析した。
生成AIは米新興のオープンAIが提供している「Chat(チャット)GPT」を筆頭に、IT大手各社で開発が相次ぐ。日経新聞の調査では、チャットGPTの基盤となる「GPT-4」などの大規模言語モデル(LLM)や機械学習の手法の一つである「トランスフォーマー」などに関連する特許を調べた。
結果として、Googleの特許出願数が19件と最多を誇った。米マイクロソフトが12件と続いた。米IBMや米セールスフォース、中国のアリババやバイドゥ、テンセントも存在感を示した。
中でも2021年以降に出願された特許に着目すると、Googleは12件と次点のマイクロソフトの5件を大きく上回った。オープンAIの特許出願は確認できなかったという。
日経新聞の報道によると、知財ランドスケープの山内明最高経営責任者(CEO)はオープンAIの特許未出願は意図的だと指摘。「Googleやマイクロソフトで績を積んだ若手技術者の移籍も見られ、人材面での動きは活発だ」と分析した。
Googleは生成AI開発の先駆者
Googleは長年、AI関連の開発を進めてきた。チャットGPTの「T」はトランスフォーマーの略であり、2017年に同社が開発し、特許を取得している。同社はこうした技術をオープンソースとして公開することで、AI技術の発展に寄与してきた。
現在、同社は独自の大規模言語モデル「PaLM2」を搭載した生成AI「Bard」を提供している。中でも、音声認識技術が注目を集める。生成AI技術の活用により検索エンジンを強化し、より多くのユーザーを取り込みたい狙いがある。
【関連リンク】
・生成AI特許出願、最多はGoogle 音声認識や合成に力(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC077850X00C23A6000000/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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