KDDIが新認証技術「kCAPTCHA」を開発
KDDIとKDDI総合研究所は、高度化するサイバー攻撃に対応する新しいログイン認証技術「kCAPTCHA(ケイキャプチャ)」を開発したことを発表した。同技術は11月12日からau IDのログイン認証に導入されており、従来の認証システムが抱える課題を解決する画期的な取り組みとして注目を集めている。
近年、AI技術の急速な進歩により、従来型の「CAPTCHA」による認証システムの脆弱性が指摘されていた。「ゆがんだ文字を読み取る」や「特定の画像を探す」といった従来の認証方式では、進化したAIプログラムによる不正アクセスを完全に防ぐことが困難になってきていたのである。
この課題に対しkCAPTCHAは、認証問題の難易度だけでなく、ユーザーが問題を解く過程での動作パターンを分析することで、より精密な不正アクセスの検知を実現した。
生成AIを活用した利便性の向上
kCAPTCHAの特徴は、生成AI技術を活用して認証用の画像を生成する点にある。従来のシステムでは、機械による攻撃を防ぐために画像の視認性を意図的に低下させる必要があったが、それによってユーザーの利便性が著しく損なわれるという問題があった。
新システムでは、生成AIを用いて高解像度かつ視認性の高い認証画像を作成することで、セキュリティと利便性の両立を実現。利用者にとって判別しやすく、かつ不快感の少ない画像提示が可能となった。この技術についてKDDIはすでに特許を取得しており、同社の技術的優位性を示すものとなっている。
KDDIは今後、au ID以外のサービスへもkCAPTCHAの導入を進めていく方針を示している。さらに、将来的には法人顧客への販売も視野に入れており、社会全体のサイバーセキュリティ対策の向上に貢献することを目指している。
【関連リンク】
・KDDI、新たなログイン認証技術「kCAPTCHA」 生成AIで視認性の高い認証画像を生成(+Digital)
https://news.mynavi.jp/article/20241119-3068166/
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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