OpenAIが「o3-mini」を提供開始。推論性能を強化した新モデル ニュース

OpenAIが「o3-mini」を提供開始。推論性能を強化した新モデル

OpenAIは1月31日(米国時間)、最新の推論AIモデル「o3-mini」の提供を開始した。ChatGPTおよびAPIから利用でき、科学、数学、コーディングなどの分野に強みを持つ。これまでの「o1-mini」と比較して、低コスト・低レイテンシーを維持しつつ、推論能力の向上が図られている。

このモデルは、ChatGPT Plus(20ドル)、Team、Pro(200ドル)のユーザーが即日利用可能となり、Enterpriseプランの利用者には2月から提供される。また、無料プランのユーザーも「Reason(推論)」を選択することでo3-miniを使用できるようになった。無料ユーザーに推論モデルが開放されるのは今回が初めてとなる。

o3-miniは、高度な推論能力を持つ「o1」の後継モデルとして設計され、精度と速度のバランスが最適化されている。従来のo1-miniよりも高速でありながら、数学的な問題やプログラミング関連のタスクに対してより高い正確性を発揮する。さらに、関数呼び出し(Function Calling)、構造化出力(Structured Outputs)、開発者向けメッセージ(Developer Messages)といった機能にも対応している。

利用範囲の拡大と、気になる性能評価

有料プランでは、o3-miniとo3-mini-highの2種類が選択可能となった。o3-mini-highは、より高度な推論が求められる場面で活用できるが、応答速度はやや遅くなる。API経由では、low・medium・highの3段階の推論設定が用意されており、用途に応じたモデルの使い分けが可能となっている。

価格設定については、入力トークン100万あたり1.1ドル、キャッシュされた入力トークン100万あたり0.55ドル、出力トークン100万あたり4.40ドルとされ、低コストでの利用が可能だ。これは他の推論モデルと比較しても競争力のある価格となっている。

性能テストでは、数学の分野においてo3-miniはo1-miniを上回る結果を示し、博士レベルの科学領域においてもo1と同等の精度を持つことが確認された。競技プログラミングの分野でもo1-miniを超え、o1に匹敵する結果が得られている。また、応答速度においてもo1-miniより改善されていることが示された。

さらに、o3-miniはWeb検索機能と統合されており、関連する情報を含んだ回答を提供できるようになった。これはChatGPT PlusやTeamプランのユーザーが利用可能で、情報収集の効率が向上することが期待される。マイクロソフトも同日、「Microsoft Azure OpenAI Service」上で「OpenAI o3」が利用可能になったことを発表した。

【関連リンク】
・OpenAI、最新推論モデル「o3-mini」提供開始 じっくり考えながら高速(Impress Watch)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1659509.html

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:Freepik

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