NTTドコモの通信品質向上、4月に実感か ニュース

NTTドコモの通信品質向上、4月に実感か

NTTドコモの通信品質に関する課題について、NTTの島田明社長は2月7日の決算会見で見解を述べた。ユーザーが体感できる改善時期として、2025年4月頃を挙げた。

ドコモの通信品質については、2023年頃から一部のユーザーがSNSなどで「パケ詰まり」を指摘していた。特に都市部やイベント会場での通信速度低下が顕著で、利用者からの不満の声が増えていた。これを受け、2024年6月の決算会見で前田義晃社長は「SNSの声やアプリの利用データを分析し、改善すべきエリアを早期に特定し、対策を実施する」と説明していた。

ドコモは通信品質の向上に向けて約300億円の投資を決定。全国2000ヶ所にわたり、基地局の強化や調整を進めてきた。特に、鉄道沿線などの通信が不安定になりがちなエリアでは、継続的な改善が行われている。

さらに、大規模イベント会場ではアンテナ設備を更新し、より安定した通信環境の確保を目指した。「d払い」アプリを活用し、バーコードが表示されるまでの時間をエリアごとに分析するなど、データをもとにした改善も進めた。その結果、通信品質向上の効果が表れるのは年度明けの4月頃になるとした。

5G基地局の増強と品質向上の取り組み

ドコモは通信環境の改善策として、5G基地局の増設にも力を入れている。関東地方では、2024年4月から12月にかけて5G(Sub6)基地局の数を約15%増やし、エリアの拡大を図った。加えて、基地局の配置調整や通信パラメーターの最適化も進め、より安定した通信環境を提供する方針を示した。

島田社長は「基地局の増設、エリアのチューニング、パラメーターの調整を3本柱とし、品質向上を進めていく」と説明。地権者との調整も順調に進んでおり、計画を上回るペースで対応が進行しているという。年度末にかけて多くの作業が残るものの、4月頃には数値として改善が見えてくるとの見通しを示した。

通信品質はドコモのブランド価値を支える重要な要素であり、島田社長は「ユーザーが不便を感じる場所を特定し、迅速に対応する仕組みを強化したい。品質向上を継続して進めていく」と述べた。今後も基地局の増設や最適化を進めることで、通信環境の安定化を目指す。

ドコモはかつて「つながりやすい」ことを強みとしていたが、近年の品質問題でその評価が揺らいでいた。今回の改善策により、ユーザーの満足度がどのように変化するかが注目される。

【関連リンク】
・ドコモ、関東地方で5G基地局を約15%増加 NTT島田社長「品質は最大のブランド」(ケータイ Watch)
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1661229.html

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:Freepik

超高速 So-net 光 10ギガ新登場! 割引特典 戸建もマンションも月額基本料金6,720円が最大12カ月無料!
tag

この記事を気にいったらいいね!しよう

PreBellの最新の話題をお届けします。

TOPへ戻る