【上級編】MESHを使って夏休みの自由研究!小学生のためのレシピまとめ
いよいよ夏休み! お子さんの自由研究は進んでいますか? この夏は最近話題のSTEM教育*をちょっぴり体験できる「MESHタグを使った電子工作」にチャレンジしてみるのはいかがでしょう。
- STEM教育とは、科学・技術・工学・数学の教育分野を総称する語のこと。日本では、文部科学省が2020年(平成32年)から小学校でプログラミング教育の実施を決めました。
今回は、MESHを使った電子工作の上級レシピ*をご紹介。MESHと電子工作を組み合わせて作れる少しレベルの高いものを紹介します。親子で一緒に楽しみながら、夏休みの自由研究にチャレンジしてみましょう!
- 初級レシピは、MESHをシンプルに使って楽しめるレベル。
中級レシピは、MESHのレシピにロジックが追加されたものや、凝った工作が必要なレベル。
上級レシピは、GPIOタグやIFTTTタグなどを使って、他の機器との連携などをするレベル。
MESHを使った自由研究のレシピ【上級編】
・レシピ概要
家を留守にしているとき、人感タグを使ってペットが水を飲んでいるかどうかをチェックできます!
このレシピに使用するMESHタグ |
|
このレシピに使用する連携タグ |
|
このレシピで使う素材 |
|
レシピへのリンク | |
作者 |
|
作り方
1. 水飲み場近くの猫の通り道に人感タグを設置します。
2. 人感タグが反応すると、Googleスプレッドシートに猫が通った回数が記録されます。
MESHタグの連携図
今回は3秒間隔でタイマーを使って人感タグの値をチェックしています。人感タグのメニューは「状態を確認する」を選び、アプリ上に「感知した」「感知しなかった」の項目で、人感タグを2つ配置。それぞれ0.5秒間隔で値を検知します。
人感センサーが6秒間で2回の反応をしたら、猫が水を飲んでいると仮定してGoogleスプレッドシートにその時の時間を記載するように設定しています。
・レシピ概要
植物に語りかけると植物に水がかかり、あらかじめ吹き込んだ声がランダムに再生されます。植物と会話をしているような気分が味わえるちょっとユニークなプログラミングです。何日も声をかけてあげないと、あなたの大切な植物の元気がなくなってしまうような気がして、水やりをしたくなることでしょう。
このレシピに使用するMESHタグ |
|
このレシピに使用する連携タグ |
|
このレシピで使う素材 |
|
もとのレシピ | |
作者 |
|
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
※USB水中モーターは5Vで給電されるUSB端子に接続されることが想定されているので、3.3Vで給電されるGPIOタグの電源出力では動作しないことがあります。その場合は、スイッチのように電流をコントロールできるGPIOタグ用FETボードを使ってください。
作り方
1. プラスチックのパイプと水位計の太さを計り、ティッシュケースのフタにドリルでパイプと水位計を取り付けるための穴を開けます。
2. パイプに穴の開いたゴム栓をつけて(水漏れ防止)、先を曲げたアルミパイプを挿入。
3. ティッシュケースのフタの穴に水位計とプラスチックのパイプを挿し、水中モーターを取り付けます。
4. ミニフックのテープを剥がし、ティッシュケースの内側4箇所に付けます。
5. ティッシュケースにフタを取り付け、内部に水を入れた状態でフタの上に植物を置きます。アルミパイプを上下に動かし、植物に水をあげやすい高さに調整してください。
6. USBの端子に配線をはんだ付けして、これをGPIOタグに接続します。
7. 水中モーターの端子側のUSB端子と、 GPIOタグ側のUSBを繋げ、GPIOタグを両面テープでティッシュケースに貼り付けます。
MESHタグの連携図
MESHのアプリ上で、マイクタグとGPIOタグをつなぎ、タイマーで水をやる秒数を設定します。お母さんや、お父さんなどの声で「ありがとう」「きもちいいよ」「たすかる〜」などの音声を録音させてもらいましょう。ランダムタグをつかってその音声が流れるように設定することで、植物に話しかけると、植物からの反応が声で返ってきたように聞こえます。
・レシピ概要
射的の的にMESHを連携させるプログラミングです。的が倒れる時には効果音を鳴らし、さらに、自動的に的を起こすこともできます。 射的練習にも使えるかも!?
このレシピに使用するMESHタグ |
|
このレシピに使用する連携タグ |
|
このレシピで使う素材 |
|
レシピへのリンク | |
作者 |
|
作り方
1. まずは、レゴブロックに両面テープでマイクロサーボモーター(SG92R)を取り付けます。
2. 次に、ホーン部(的を持ち上げるためのパーツ)にもレゴブロックを貼りつけます。このパーツが的を持ち上げるので、接着剤や両面テープなどでしっかりと固定してください。
3. ホーン部をモーターに取り付けると、このようになります。
4. 今度は、土台を作ります。的を起こす仕組みのための隙間をあけておくことが重要なポイントです。
5. マイクロサーボモーター(SG92R)の部分と結合します。ホーン自体が長いため、ホーンが回転できるだけの十分な高さを確保する事が重要です。今回はレゴブロックでできた黒い箱があったので、そこに取りつける形で実現しています。
6. 次にGPIOタグまわりを下の写真の様に結線します。マイクロサーボモーター(SG92R)の電源、GNDは5V電源と、ホーン部をコントロールするためのアナログ出力はGPIOタグと、それぞれ結線します。
7. テスト的に「起こし」動作を確認します。図のように「穴」をすり抜けて、ホーンがあがってくれば成功です! 失敗する場合は各種パーツの位置調整を行って下さい。
8. 動きタグにビニールテープなどで的をとりつけた後、セロテープでレゴブロックの台に動きタグを固定できれば準備は完了です。
9. 動きタグに貼り付けた的をゴム鉄砲やBB弾などで射ぬいてみると、何度倒しても立ち上がってきます。
10. 倒れた的が起き上がる様子を横から見た図です。
MESHタグの連携図
動きタグを「向きが変わったら」に設定し、反応することでGPIOタグが作動します。すると、マイクロサーボモーター(SG92R)が動きホーン部が的を持ち上げてくれます。
・レシピ概要
なにげない紙のしおりが、光ったり、「読んでくれてありがとう」「続きを読んで!」としゃべります。また、設定した時間のあいだ本を開かないでいると「ぼくを読んで!」などと再び音声が流れ、読書を促すことが可能です。
このレシピに使用するMESHタグ |
|
このレシピに使用する連携タグ |
|
このレシピで使う素材 |
|
レシピへのリンク | |
作者 |
|
作り方
1. まずは光沢用紙を短冊型か、しおりの大きさに切ります。切り終わった光沢用紙にAgICペン*で、線が交わらないように2つの絵や文字などを書いていきます。
- AgICペンとは、電気を通すインク「銀ナノ粒子インク」を使用した電子回路ペンのこと。
2. LEDの長い端子をGPIOタグのデジタル出力に、短い端子をGNDに差し込みます。また、しおりに書いた2つの線の端に針金をつけて、ひとつはGPIOタグのデジタル入力に、もう一つはGNDに接続。そして、しおりのGPIOタグがついていない方を谷折りにしておきましょう。
3. 本を閉じる時に、しおりの谷折りにしていた部分がたたまれることで、2つの線が交わり通電。それによって、しおりにつけたLEDが光り、「読んでくれてありがとう!」としゃべってくれます。そのままで一定時間が経過すると、再度LEDが点滅して「続きを読んで!」などとしゃべり、読み忘れの防止することも可能です。
4. さらに上級者向けにすると、しおりを飛び出す絵本風にして、LEDの数を増やすこともできます。
MESHタグの連携図
デジタル入力がHighからLowになると(本を閉じて通電すると)、デジタル出力が作動。LEDが光り、「読んでくれてありがとう!」など設定した音声が流れます。その後、設定した時間が経過すると、再度デジタル出力が行われるので、LEDが点滅して「続きを読んで!」と音声を流す仕組みです。
様々な拡張が可能なMESH
上級編では、お父さんも夢中になってしまいそうなレシピをご紹介いたしました。電子パーツをつなげたり、インターネットサービスと連携できたりと、様々な拡張を楽しめることもMESHのよいところ。お子さんといっしょに、学びながら自由研究を楽しみましょう!
この記事を気にいったらいいね!しよう
PreBellの最新の話題をお届けします。