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イヤホンで食中毒に!?デジタルデバイス汚いものランキング【大掃除はここから!】

年末の大掃除シーズン。これまでにイヤホン、イヤホンジャック、キーボードの掃除方法をお伝えしてきましたが、どのデバイスから掃除すればいいのでしょうか? あなたが使っているスマホやPCにも、気付かぬうちに汚れや細菌がたまっているかもしれません。

今回は、大学の研究室の協力を得て、身近なデジタルデバイスの汚いものランキングを作成しました。検査をしたのは身近にあるデバイスの「イヤホン、キーボード、スマホ、ゲーム機器、マウス・トラックパッド、モニター」の6種類。年末大掃除の参考にしてみてください!

目次

細菌が多いのはどれ!? 汚いデジタルデバイスランキング

岡崎貴世先生

四国大学で食品衛生学、環境衛生学実験などを担当。

検査にご協力いただいたのは、四国大学で食品衛生学、環境衛生学実験などを担当している岡崎貴世先生。その検査方法は「ふき取り検査」。一定量の水で湿らせた綿棒で対象のデバイスから汚れのサンプルをふき取った後、標準寒天培地(細菌を増殖させるための栄養分に寒天を加えて固化させたもの)に塗布し培養後、その菌数を測定するというもの(検査日時:平成29年12月7日〜12月15日)。

参考までに、トイレにどれほどの細菌がひそんでいるかを計測してもらいました。その結果がこちら。

検査対象細菌数
トイレの便座100平方cmあたり20~1,100
トイレのドアノブ100平方cmあたり0~85


トイレの便座とドアノブ、それぞれの汚さは上記の表の通り。トイレより細菌数が多いデバイスはあるのでしょうか? それでは、ランキングの発表です!

細菌が多いのはどれ!? 汚いデジタルデバイスランキング

7位:モニター(上部と前面)

細菌数:59~180(100平方cmあたり)

7位:モニター(上部と前面)

モニターがもっとも汚れていないという結果に。たしかにあまり素手で触ることがないので、細菌も少ないのかもしれません。ただし、細菌は少ないのですが、意外なものが潜んでいたことを岡崎先生が教えてくれました。

「モニターからは細菌以外にカビも検出されました。モニターの上部にはホコリも堆積していて、おそらくその中にカビが存在したのだと思います」(岡崎先生)

先日ご紹介したキーボードの掃除法はモニターにも応用可能なので、しっかりお掃除しておきましょう!

6位:スマホ(画面側)

細菌数:0~290(100平方cmあたり)

6位:スマホ(画面側)

意外と汚れていなかったのがスマホの画面側。ほぼ毎日、さらには素手で使うことが多いであろうデバイスなのに細菌の数は少ないようです。意外な結果!

5位:マウス・トラックパッド

細菌数:20~380(100平方cmあたり)

5位:マウス・トラックパッド

続いては、マウス・トラックパッドがランクイン。スマホと同じく、毎日素手で扱うことが多い部分ですが、意外にもこの順位。その理由は…

「細菌は、栄養分と水分があるところで増殖(生存)します。スマホの画面側やトラックパッドなど表面が滑らかなものは汚れが付きにくく、栄養分(手指の汚れ)や水分が少ないため菌数が少なかったと考えられます。」と、岡崎先生。

さて、これより上位になってくると、トイレよりも細菌が多いことに…。続きを見てみましょう!

4位:ゲーム機器(コントローラー部分)

細菌数:51~1,200(100平方cmあたり)

4位:ゲーム機器(コントローラー部分)

トイレの便座部分と同じぐらいの細菌が検出されたのがゲーム機器のコントローラー部分。ゲーム中は常に触れている部分なので、ゲームを始める前には殺菌シートなどで消毒したほうが良さそうです。

3位:スマホ(裏側、デコ装飾あり)

細菌数:110~1,600(100平方cmあたり)

3位:スマホ(裏側、装飾あり)

なんと、3位はスマホのケース裏側! デコ装飾部分に凹凸があることで手あか等の汚れが付着しやすくなり多くの菌が検出されたとのことです。

また画面側は指紋の汚れなどがついた時に除菌シートなどで綺麗にすることが多いと思いますが、裏側はどうでしょうか。その差が今回の結果に響いたのかもしれません。

2位:キーボード

細菌数:20~3,200(100平方cmあたり)

2位:キーボード

キーボードの細菌数は、多い箇所では便座の約3倍の細菌が存在している結果に…! 岡崎先生によると、「キーボードは、ゲーム機のコントローラーやスマホのケース裏側(デコ装飾有り)以上に凹凸やすき間があり、かつ、裏表を逆さまにすることもほとんどありません。ですから、ほこりや食べこぼしがキーボードに堆積しやすく、多くの菌が検出されたのかもしれません」とのこと。日頃から触ることの多い場所なので、こまめに掃除をしてあげることが大切ですね。

1位:イヤホン

細菌数:480~24,000(2個あたり、コードは含まず)

1位:イヤホン

圧倒的な細菌数でもっとも汚いデジタルデバイスに選ばれたのはイヤホン! トイレの便座の細菌数は多い所でもおよそ1,100でした。なんとその約20倍の細菌数という結果に!

「これはイヤホンの形状が影響しているのでしょう。イヤホンの細かい部分に耳垢等が入り込み、溜まりやすい構造になっているのが原因だと思います。また、イヤホンを長時間装着すると、耳にふたをした状態となり、耳の中は湿って温かく、菌が増殖しやすい環境になっています」

さらに、イヤホンは食中毒の原因となることも…?

「私たちの耳には黄色ブドウ球菌という食中毒を起こす菌が存在することがあります。健康な人からも、ときどき検出されます。イヤホンの衛生状態には特に注意を払った方が良いと思います」と岡崎先生。

まさかの結果ともいえそうな今回の調査結果。このランキングを参考に、年末のメンテナンスを行ってみてください!

最後に、なぜデジタルデバイスに細菌が繁殖してしまうのか、岡崎先生からコメントをいただきました。

「これらの細菌はほとんどが人の手など皮膚由来であるため、測定結果は使用頻度や使用してからの時間が影響していると考えられます。多くの細菌は水分や栄養分がないところでは生存できないので、通常、機器の表面に付着した細菌は次第に数が減少していきます。けれども、不潔な手でさわったり、飲食をしながらキーボード等の操作をしたりすると、皮膚の汚れや食べこぼしが付着して、これらを栄養源に菌が増殖する場合もあります。私たちにとって身近で便利なデジタルデバイスですが、健康に悪い影響をおよぼす菌が付着する場合もあるので、常に衛生的に保つようにしましょう」

こまめな掃除やメンテナンスが重要

「汚いデジタルデバイスランキング」をお送りしましたが、これはちょっと衝撃的な検査結果だったかも…? ということで、この年末の大掃除をいい機会として、来年からはこまめに掃除してあげるようにしてみてはいかがでしょうか?

このランキングを参考に優先度を付けて、以下の「デジタルデバイス大掃除」特集から掃除方法を参考に、お掃除してみませんか?

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