マイナカードの住所変更、銀行にも反映
河野太郎デジタル相は4月25日の記者会見で、マイナンバーカードの住所を変更すれば、銀行などの金融機関にも一括反映されるサービスを5月16日に開始すると発表した。引越しをした際、個別に住所変更をする必要がなくなり、金融機関と利用者の双方にメリットがある。
政府は利用者の同意を得て、「住所、氏名、生年月日、性別」の基本4情報を提供する。対象はネット銀行を含む金融機関のほか、証券会社や保険会社を想定する。
これまで、金融機関は住所などの変更確認のため、年に1度、往復ハガキを郵送し、顧客に確認していた。この方法には郵送費がかかることに加え、変更のタイミングがすぐにはわからない、顧客の手間がかかるなどのデメリットがあった。
政府が利用者情報を提供することで、金融機関はいつでもオンラインで最新の情報を確認できる。住所変更をすればすぐに引越し先の住所が登録されるので、利用者は金融機関で手続きを行う必要がなくなり、手間を減らせる。
マイナンバーカードの一体化が進む
4月27日にはマイナンバー法改正案が衆議院で可決。改正案には健康保険証をマイナンバーカードに一体化することを盛り込んだ。成立すれば、健康保険証は廃止となり、カードを持たない人は「資格確認書」が必要となる。医療機関では機器などの整備が進む。
このほか、マイナンバーの利用範囲は国家資格の手続きなどの行政事務に拡大する。年金など給付金の受給者を対象に、政府が把握している口座を公金受取口座として登録可能とする。
また、厚生労働省は介護保険サービスの利用者が持つ紙の介護保険証についてもマイナンバーカードと一体化させる方針だ。各種手続きをオンライン上で完結できるよう、法制度を整える。早ければ2024年度にも運用開始の予定だ。
マイナンバーカードへの一体化を進める上で、利用範囲の拡大など法整備が急がれる。
【関連リンク】
・マイナンバーの新サービス 引越し後、金融機関の住所を自動で更新可能に(livedoor NEWS)
https://news.livedoor.com/article/detail/24127807/
・健康保険証廃止、マイナ保険証に一本化する、マイナンバー法改正法案衆院可決(ITmedia NEWS)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2304/27/news152.html
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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