改正マイナンバー法案成立、現行の健康保険証は2024年秋に原則廃止に。
行政のデジタル化を進める改正マイナンバーに関連する法案が6月2日、参院本会議で賛成多数で可決され、成立した。現行の健康保険証は2024年秋に原則廃止となり、「マイナ保険証」としてマイナンバーカードと一体化する。
改正マイナンバー法は、マイナンバーによる国民の情報管理の効率化や行政手続きの簡素化を目的としている。これまでは利用できる範囲が社会保障、税、災害の3分野に限定されていた。
今回の改正により、マイナンバーの活用範囲が拡大する。具体的には、自動車関連の登録や国家資格の更新、外国人の行政手続きなどの分野で利用できる。
例えば、引っ越しなどで自動車の保管場所を変更する場合、オンラインでの手続きが可能となる。マイナンバーカードの情報を利用することで、住民票の写しを提出する必要がなくなり、手間が軽減される。
廃止される健康保険証は最長で25年秋まで利用できる。マイナンバーカードを取得しない場合は、本人の申請により「資格確認書」を発行するものとした。
年金受給者を対象に、年金の受取口座をマイナンバーと紐付ける制度も導入した。対象者には紐付けに同意するかを尋ねる書留郵便が届き、不同意と回答しない限り、原則紐付けされる。
トラブルが相次ぐ中、法案成立
マイナンバー関連サービスをめぐっては、複数のトラブルが発生している。マイナ保険証に他人の医療情報を紐付けたり、年金などの受け取り口座を間違っていたりなどの登録ミスが相次いでいる。
マイナンバーカードを利用した交付サービスでも、別人の戸籍が発行されるなどの不具合があった。これを受け、システム提供元の富士通はサービスを一時中止し、一斉点検を行った。
【関連リンク】
・改正マイナンバー法が成立、24年秋に健康保険証廃止し「マイナ保険証」に(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230602-OYT1T50088/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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