チャットGPTなどを就活に利用したことがあるのは18.4%
6月1日から解禁された就職選考で、就活生が「Chat(チャット)GPT」などの生成AI(人工知能)を利用するケースが出てきている。就職活動情報サイトのマイナビは6月7日、生成AIを就活に利用した学生が18.4%にのぼるとする調査結果を発表した。志望動機などを記入するエントリーシートの下書きや添削に利用する例が多く見られた。
調査は5月、2024年卒業予定の全国の大学生・大学院生5062人を対象に実施された。生成AIを就活で「使いたい」とした学生は34.8%、「使いたいと思わない」とした学生は37.8%とほぼ同数で、学生の中でも意見が分かれていることが分かった。
就活に「使いたい」とした学生からは、「チャットGPTに箇条書きで志望理由を伝え、まとめてもらったものを参考にしたい」「文章の推敲や拡大に使いたい」「添削してほしい」などエントリーシートの作成に活用したいという声があった。また、「面接で聞かれそうな設問の想定」など、面接準備で活用している学生もいた。
一方、「使いたいと思わない」と答えた学生からはセキュリティや情報の正確さを心配する声が上がった。「オリジナリティーにかけてしまう」「他の就活生と差別化できない」と企業が受ける印象を考慮する声もあった。
AIを活用するリテラシーが求められる
対面での活動が制限され、大学の授業がオンラインになっただけでなく、サークル活動やアルバイトなどに支障が出た学生も多い。こうした背景から、自己PRに使えるエピソードが少ないことに悩み、チャットGPTに頼る学生もいるようだ。
調査担当者は、就活で生成AIを利用する際には「AIの特性を理解しツールとしてうまく活用するためのリテラシーが重要だ」としている。
生成AIには出力する情報の信憑性や個人情報保護の観点から課題がある。生成された文章を鵜呑みにせず、企業のホームページなどで正しい情報を確認することが求められる。
【関連リンク】
・チャットGPTなど「就活に利用した」18・4%…「面接時の逆質問」考案やES作成(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20230607-OYT1T50165/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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