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Meta「Take It Down」日本語版の提供開始!未成年者保護の新たな取り組み

Meta(旧Facebook)は、18歳未満の時に撮影された性的コンテンツの拡散を防ぐプラットフォーム「Take It Down(テイクイットダウン)」の日本語版提供を開始した。米国の非営利団体「全米行方不明・被搾取児童センター(NCMEC)」との協力で開発されたこのツールは、若者が自身の性的コンテンツをコントロールする手段を提供する。

Take It Downは2023年2月の英語版とスペイン語版の公開以来、2024年2月には29言語に拡大。日本語版の登場により、日本の若者たちにもこのサービスが利用可能となった。対象は、自身のコンテンツがオンライン上に存在する可能性がある18歳未満の人、その保護者、過去に撮影された画像や動画に不安を感じる成人など、幅広い。

利用方法は、Take It DownのWebサイトで申請を行うだけだ。拡散を防ぎたいコンテンツのハッシュ値(デジタル指紋)を生成し、これを基にOnlyFansやPornhubなどの加盟企業が該当コンテンツを検出・削除する仕組みとなっている。

期待される効果と懸念される課題

Take It Downの導入は、増加するオンライン上での性的搾取、特に「セクストーション」と呼ばれる犯罪への対策として期待されている。しかし、ツールには複数の懸念点も指摘されている。一つは、プライバシーとセキュリティの問題だ。悪意のある個人が他人の画像を不当に登録し、正当なコンテンツを削除しようとする誤用の可能性がある。

また、技術的な限界も存在する。ハッシュ値による検出は、画像が少し変更されただけでも機能しない可能性があり、変更された画像の拡散を防げない場合がある。さらに、全てのソーシャルメディアや画像共有サイトがこのシステムに参加しているわけではないため、保護の範囲が限定的だ。

心理的な側面も無視できない。被害者が自分の画像を再び見たり、それについて考えたりする必要があるため、心理的なトラウマを再体験する可能性がある。これらの課題があるにもかかわらず、Take It Downの日本語版提供開始は、デジタル時代における青少年保護とオンラインプライバシー保護に向けた重要な一歩と言える。

同時に、デジタルリテラシー教育やオンライン上の危険性に関する啓発活動の重要性も再認識されており、社会全体でこの問題に取り組む機運が高まっている。Take It Downの効果と課題を注視しつつ、包括的な対策を講じていくことが、安全なオンライン環境の実現には不可欠だろう。

【関連リンク】

・Metaが協業する、未成年の性的コンテンツ拡散を防ぐプラットフォーム「Take It Down」とは(マイナビニュース)
https://news.mynavi.jp/kikaku/20240628-2969497/

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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