マイクロソフト、量子計算機実現への第一歩 ニュース

マイクロソフト、量子計算機実現への第一歩

マイクロソフトは世界初のトポロジカル量子チップ『Majorana 1(マヨラナワン)』を発表した。自社設計のトポコンダクターを採用し、手のひらサイズのチップ上に8個の量子ビットを搭載する。

マヨラナ粒子が出現する条件下で動作する仕組みは、従来の量子計算機が抱えた誤り訂正の課題を大幅に軽減する。インジウムヒ素とアルミニウムから組み立てた素材スタックを原子単位で設計し、極めて高精度な量子情報の取り扱いを可能にした。

半導体技術が計算機発展の礎となったのと同様、今回の技術採用は計算機分野における大きな進展を実現。多数の実験を経た結果、エラー耐性の強化が確認され、量子計算機実用化への道が着実に開かれた。従来方式と一線を画す本手法は、業界内に強い衝撃を与え、各種シミュレーションや複雑な材料計算への応用に繋がる次の局面を拓く基盤となる。

研究者の挑戦と未来への転換

本チップ発表は、過去の失敗や苦闘を乗り越えた研究チームの努力の結晶だ。かつて論文の撤回を経験した現場は、磁場と超伝導下でのみ出現するマヨラナ粒子の安定生成に成功するため、数々の技術的困難を打破してきた。実験室での検証では、8個の量子ビットを持つ試作品が既にその基本性能を確固たるものとした。

数年以内に数千個の量子ビットを搭載するシステム構築を目指す計画は、業界内外の関心を集める。学会や企業が注視する中、今回の発表は量子計算機開発の歩みを大きく前進させる転換点となる。各方面で進められる取り組みは、従来の常識を打ち破り、計算技術の未来を大幅に塗り替える契機となることは明白だ。

【関連リンク】
・マイクロソフト、世界初のトポロジカル量子チップ「Majorana 1」(Impress Watch)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1664385.html

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:Freepik

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