OneDriveにオフライン機能を導入
マイクロソフトはOneDriveのWeb版にオフラインモードを導入した。これにより、ユーザーはインターネット接続がなくてもブラウザ上でOneDriveを利用可能で、ファイルの編集や整理も可能となった。接続が復旧すれば変更内容が自動的に同期される。
Google Driveがこのオフライン機能を数年前から提供していたが、OneDriveもついに追随した。 現在は、法人と教育機関向けのOneDriveアカウントに対応しており、個人用アカウントは後日対応予定となっている。
この機能はデバイスのローカルストレージを使い、ファイル情報をキャッシュすることで実現している。数百ファイルを扱う場合はオンラインよりも高速に操作できるとのこと。
機能を使うには、最新バージョンのOneDriveクライアントを実行する必要がある。EdgeやChromeなどのブラウザからOneDriveにサインインすると自動で設定される。設定後は、いつでもオフライン指定ファイルにアクセス可能になる。
OneDriveのセキュリティ強化に注力
クラウドストレージの利用は日々増加しているが、それに伴いマルウェア被害のリスクも高まっている。デジタルアーツの調査では、2021年後半にマルウェア配布に悪用されたURLサービスとして「OneDrive」が最多であった。
また、セキュリティ企業Netskopeの報告書によれば、国内企業のクラウド利用トレンドは世界と変わらず、マルウェア配信にクラウドが利用される割合が最も高いのが日本だった。これらの状況を受けて、マイクロソフトはOneDriveのセキュリティ強化に注力している。
OneDrive自体には、「ゼロトラストアクセス」の考え方に基づくアクセス制御と不審ファイルのスキャン機能が備わっているが、Microsoft 365と連携することでより強固なセキュリティ環境を構築できる。
さらに、広告なしのOutlook Webアプリの提供や、Copilot Proの購入オプションなど、ユーザーのニーズに合わせた選択肢も用意している。マイクロソフトは、これらの対策を通じて、OneDriveの利便性を維持しつつ、マルウェアリスクを低減しようとしている。
【関連リンク】
・Web版「OneDrive」がオフライン接続でも利用可能に ~オンライン時は3倍高速化(窓の杜)
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1588621.html
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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