テレビ用スピーカーは有線とワイヤレススピーカーどっちが良い? 機能と用途から考えるおすすめの選び方
テレビ用スピーカーをご存知ですか? 基本的なテレビはスピーカーを内蔵していますが、自宅で過ごす時間が増えたことにより「映画館のような音質でテレビを堪能したい!」や「最近音の聞こえが悪い……」といった理由から人気が高まっています。この記事では、より大音量・高音質にテレビを利用を検討する際に知っておきたいテレビ用外付けスピーカーの基本から、ワイヤレス/有線といった接続方法の違い、そしてさまざまな視点からの製品の選び方、代表的な接続方法などを解説します。
テレビ用スピーカーとは、テレビに有線あるいはワイヤレスで接続して使うスピーカーのことです。
テレビ内蔵のスピーカーよりも大音量・高音質でテレビ楽しみたい場合、テレビから離れた場所でより自由な姿勢で視聴したい場合、聴力が衰えてしまった方の利用など、その用途に応じて、様々なタイプの製品が用意されています。
様々なタイプがあるため「正直、どうやって選べばいいかわからない!」という方がほとんどでしょう。そこで以下に、判断基準となる主な接続方法や形状、機能をリストアップしました。ご自身が想定する使用スタイルと照らし合わせて検討してみてくださいね。
テレビ用スピーカーの接続方法は大きく2種類。有線接続か、ワイヤレス(無線)接続かに分けられます。
有線接続タイプ
ケーブルを使用し、テレビから直接有線で音声信号を送ることで音を出す接続方式。比較的安価な商品が多く、生活に取り入れやすいので気軽に使い始めたい方におすすめです。
ワイヤレス接続タイプ
テレビから無線送信を行った音声信号をスピーカーが受信し音を出す接続方式。テレビと接続するケーブルが少ない分、部屋をスッキリと見せたり、インテリアデザインを楽しむことができます。
その中でもワイヤレススピーカーにはWi-Fiと同じ周波数の電波を使用した「2.4GHzデジタルワイヤレスタイプ」と「Bluetoothタイプ」があります。
一般的には「2.4GHzデジタルワイヤレスタイプ」の方が、高音質かつ音の遅延が少なく据置タイプ向けです。一方「Bluetoothタイプ」は音の遅延が起きやすい点がややネックではありますが、接続性に優れておりスマホやパソコン、タブレットなどを含めた複数機器での利用や屋外使用に適していると言われています。
テレビ用スピーカーの形状には、据置タイプかポータブルタイプ、ウェアラブルタイプの3種類があります。
より高音質で臨場感のあるテレビ音声を楽しみたい場合は縦置きやサウンドバー(シアターバー)型などの据置タイプ、テレビの前に限らずキッチンでの調理中などに、より自由な位置や体勢で楽しみたい場合は、お手元に置いておけるよう、持ち運び可能なポータブルタイプや耳元で音声を流せる首かけ型などのウェアラブルタイプがおすすめです。
特に作業中の使用を考えている場合、ポータブルタイプやウェアラブルタイプはイヤホンのように耳を塞ぐことがないので、周囲の音を取り入れながら作業をすることができ安全面も◯。
テレビ用スピーカーには、接続方法や形状の違いのほか、各家電メーカー・製品ごとにさまざまな機能を取り揃えています。その代表的な機能を以下にご紹介します。
防水機能
テレビ用スピーカーには防水機能を持っている製品も少なくありません。防水性能にもそれぞれ差がありますので、お風呂場やキッチンなど、想定される利用シーンに応じたものを選ぶようにしましょう。
電源方式
ワイヤレスモデルでは主にACアダプタ式と充電式、乾電池式の3仕様が中心です。充電式、乾電池などバッテリーを内蔵している製品は電源ケーブルを接続せずに利用が可能なため、アウトドアや旅行先での使用を考えている方におすすめです。その際は、できるだけ長い時間使用できるよう連続で使える稼働時間も気にするようにしましょう。
一方、有線・ワイヤレスモデルに採用されているACアダプタ式は、電源がないところでの使用こそできませんが、ACアダプタで接続されている以上充電がなくなる心配がありません。そのため、室内など電源設備が整っている場所での使用を考えている方はACアダプタ式の方が使い勝手が良いかもしれません。
AIスピーカー
一部のテレビ用スピーカーはGoogle Assistant、Amazon Alexaなどの音声アシスタントに対応しており「AIスピーカー/スマートスピーカー」と呼ばれる製品と同等の機能を持っています。
サウンドモード
サウンドモードとは、出力される音声のバランスや音質を変更する機能です。搭載している製品によりその調整内容は異なり、映画や音楽など再生コンテンツのジャンル、あるいは夜間帯など利用シーンの違いなどに対応して最適化が行われます。サウンドモードの切り替えも製品によっては自動変更に対応しています。
音声調節の機能により、声をはっきりと際立たせることもできるため「サウンドや声が聞こえづらい……」といったお悩みを持つシニア世代の方などにはぜひ活用してほしい機能です。
リモコン一体型スピーカー
いわゆるリモコン機能付きのスピーカーです。スピーカーでテレビのリモコンを操作することができるため、テレビを操作する感覚で音量ボリュームを調節したりチャンネルを変えることができます。
一例をあげると、SONY(ソニー)から発売されている「テレビスピーカー SRS‐LSR200」が代表的です。
リモコン一体型のお手元テレビスピーカーのためシンプルで使い勝手が良く、簡単に操作することができるため、シニア世代・高齢者でも使いやすいのが特徴です。
ここまででスピーカーの種類や機能をいくつか挙げていきましたが、自分に必要なスピーカーのイメージを想像できるようになったでしょうか? この章では最後に、スピーカーを購入してから「テレビと接続できないタイプだった……!」ということが起きないよう、スピーカーの接続タイプ別に繋げ方を紹介します。
有線でテレビ用スピーカーを接続する場合、テレビとスピーカーの組み合わせに応じて利用する端子とケーブルが異なります。
HDMIや光デジタル端子ではデジタル音声の出力が、ステレオミニプラグや赤と白のRCAケーブル等のアナログケーブルではアナログ音声の出力が行えます。
お使いのテレビとスピーカーそれぞれの端子を確認し、最適なケーブルを使うことで簡単に接続設定が完了します。
先述の通り、ワイヤレスでテレビと接続できるスピーカーは「2.4GHzデジタルワイヤレス」タイプと「Bluetooth」タイプの2種類になります。
2.4GHzデジタルワイヤレスタイプの場合、いくつかの接続方法があります。
お互いの光デジタル端子をケーブルで繋ぐことで接続設定が自動完了するモデルのほか、テレビ側にスピーカーに付属の送信機を接続してテレビとスピーカー両方の電源を入れることで接続されるタイプが一般的です。
光デジタル端子を使った接続方法
1.光デジタルケーブルでテレビとスピーカーを接続する
2.テレビとスピーカーの電源をオンにする
3.設定の完了を確認する
送信機を使った接続方法
1.スピーカー付属の送信機をテレビに接続する
2.テレビとスピーカーの電源をオンにする
3.接続の完了を確認する
テレビとスピーカー両方がBluetoothに対応している場合、お互いをペアリングモードにしてテレビ側から接続設定します。
Bluetooth内蔵モデルの接続方法
1.テレビとスピーカーをペアリングモードにする
2.テレビ側の設定画面からペアリングを行う
3.接続の完了を確認する
テレビ側がBluetoothに対応していない場合、Bluetoothトランスミッター(※)をテレビに接続してトランスミッターあるいはスピーカー指定の方法で接続します。
(※)Bluetoothトランスミッター:Bluetooth通信によるデータ伝送を可能にする機器のこと。Bluetooth非対応機器側に取り付けて使用します。
Bluetoothトランスミッターを利用する接続方法
1.スピーカー付属のトランスミッターをテレビに接続する
2.テレビとスピーカーの電源をオンにする
3.製品指定の方法で接続する
4.接続の完了を確認する
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以上、テレビ用スピーカーの概要やその種類、そしてさまざまな用途などをご紹介しました。
ひとことでテレビ用スピーカーと言っても、そのバリエーションや利用シーンはさまざま。色々種類があって難しいという方は、「本格的にテレビの音声にこだわりたい」のであれば据え置き型の有線スピーカー、「テレビでの用途に限らず、様々なオーディオ機器に使いたい」のであれば使い勝手がよいポータブル型ワイヤレススピーカーを選ぶのが良いのではないでしょうか。
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TEXT:坂上春希
PHOTO:Getty Images
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