2024.09.10 Apple Intelligenceとは？特徴やできること、将来性について解説

本記事では、そんなApple Intelligenceの特徴や可能性について詳しく解説していきます。

「Apple製品を日常的に利用している」「Appleの今後の展望を知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

Apple Intelligenceは、Appleが開発した最新の生成AIです。こちらのAIの特徴は後でも詳しく解説しますが、iPhoneやiPad、MacなどのApple製品に搭載され、ユーザーのプライバシーを重視しながら高度なAI体験を提供する点が特徴です。

現代社会において、AIの活用はビジネスの現場でも日常生活でも当たり前のものになりました。アメリカにおける世界的な大企業も、AIを開発していない企業は少なくありません。

Appleは、これまで慎重に生成AIの導入を進めていましたが、今回のApple Intelligenceで業界をリードするポジションに立とうとしています。

しかし、今回発表したApple Intelligenceで生成AI業界のトップランナーの仲間入りを果たすと期待されています。　Appleによると、Apple Intelligenceは”パーソナルなインテリジェンス”と定義しており、パーソナルに特化したオンデバイスのAIです。

以上が、Apple Intelligenceの概要でした。次に、具体的にApple Intelligenceの優れている特徴について解説します。

Apple Intelligenceは世界的大手IT企業のAppleが開発した生成AIということで、多くの注目を集めています。そんなApple Intelligenceの特徴としては、主に以下の3つが挙げられます。

ひとつずつ見ていきましょう。

Apple IntelligenceはOpenAIが開発する生成AI「ChatGPT」と連携することを既に発表しています。そのため、ChatGPTの強みである高度な自然言語処理機能が標準装備されているのです。

ChatGPTの強みをAppleのすでにあるサービスに掛け合わせるメリットは多数あります。例えば、音声で対話できる「Siri」を通じてChatGPTに質問を投げかけられたり、文章ツールからChatGPTの機能を呼び出したりすることが可能になるのです。

Apple Intelligence自体でも優秀なAIとしての機能は備わっていますが、業界の最先端を行くOpenAIと協業することも厭わない姿勢は、AI業界に対するAppleの本気度としてうかがえるでしょう。ただし、リリース当初は英語のみの対応が予定されており、日本語を含む他言語への対応は2025年以降になるようです。

Apple Intelligenceは、ユーザーのプライバシーを最優先に設計されています。一般的に、生成AIを利用する際のデメリットとして「プライバシーが守られているのか」という部分が常に議論の的になります。なぜなら、ほとんどの生成AIは根幹となる大きなデータベースに全てのユーザーの情報が接続されており、リアルタイムで監視されているからです。

しかし、Apple Intelligenceはオンデバイス型のAIになります。そのため、Wi-Fiがない環境下でも利用できるインストール型の生成AIだと言えるでしょう。より複雑なタスクには「Private Cloud Compute」システムが使用され、Appleシリコンを使用して特別に設計されたサーバー上で実行されます。

サーバーにデータを送信する場合も、タスクに関連するデータのみが暗号化して送られます。Apple側がこれらのデータをサーバーに保存したり、アクセスしたりすることはないため、Appleユーザーはプライバシーの保護を心配することなく、高度なAI機能を利用できるのです。

Apple Intelligenceの最大の魅力は、Apple製品・サービスとの親和性が高い点です。

Apple Intelligenceは開発時点からiPhoneやiPad、MacなどのApple製品や純正メモアプリやSiri、Messageアプリとの連携を重視していました。そのため、日常的にApple製品・サービスを利用してきたユーザーは作業をより効率化できるでしょう。

後ほど「Apple Intelligenceを活用した例」を解説しますが、Apple Intelligenceを搭載したApple製品の仕様が当たり前になれば、よりApple製品・サービスだけでシームレスに作業が完結できるようになると考えられます。

以上が、Apple Intelligenceの特徴でした。次に、Apple Intelligenceを活用した事例について解説します。

アップルが既に発表したApple Intelligenceの情報を頼りに、Apple Intelligenceを活用できる場面・シチュエーションについて解説します。

例えば、Apple Intelligenceでは派生機能として「Image Playground」という画像生成AIが利用できます。テキストの内容を読み取り、自動でオリジナルの画像を作成してくれます。独自のイラストや絵文字も作れるようになるため、より深みのある感情表現がメッセージ上でできるようになるでしょう。

また、Siriを活用できるタイミングが増えると予想されます。ChatGPTの能力が搭載されれば、検索のためだけでなく、アイデアを練るためのパートナーとしてSiriを活用できるでしょう。

2024年秋ごろにサービスの配信を開始するApple Intelligenceですが、今後の動きはどうなるのでしょうか。

Apple Intelligenceは今後、以下のような方向で発展していくと予想されます。

これらの発展により、Apple製品・サービスはより使いやすくなり、身の回りのデバイスをApple製品に統一するメリットが増大するでしょう。

今回は、Appleが発表したい最新の生成AI「Apple Intelligence」について解説しました。Apple Intelligenceが本格的に一般ユーザー向けにリリースされれば、Apple製品・サービスの利用満足度はさらに向上するでしょう。

現在、生成AIを開発・利用しない企業は業界の第一線で活躍することはできません。Appleの今後の動向をチェックする際には「Apple Intelligenceはどうなっているか？」という観点で見てみると、面白いかもしれませんね。

TEXT：PreBell編集部
PHOTO：iStock