GAS(Google Apps Script)とは?できること・使い方を徹底解説! ネットの疑問・お悩み

GAS(Google Apps Script)とは?できること・使い方を徹底解説!

日々の業務でGoogleスプレッドシートやGmailを頻繁に使う中で、「この作業を自動化できたら」と感じたことはありませんか?単純作業の繰り返しは時間を奪い、ミスの原因にもなります。

そんな課題を解決するのが Google Apps Script(GAS) です。GASを使えば、Googleサービスの自動化や外部サービスとの連携が可能になり、業務の効率を大幅に向上できます。

本記事では、GASの基本概念からできること、具体的な活用方法、サンプルコードまで詳しく解説します。

GAS(Google Apps Script)とは?

GAS(Google Apps Script)とは?

Google Apps Script(通称:GAS)は、Googleが提供するクラウドベースのスクリプト言語で、GoogleスプレッドシートやGmailなどのサービスを自動化できます。

JavaScriptを基盤としており、プログラミング初心者にはやや学習が必要ですが、シンプルな記述でGoogleサービスを操作できるため、効率的に活用できます。

GASの特徴

無料で使える:Googleアカウントさえあれば誰でも利用可能で、追加の費用がかからない。

開発環境のセットアップ不要:ブラウザ上で直接スクリプトを記述・実行でき、インストール不要で手軽に始められる。

JavaScriptベース:Web開発で広く使われるJavaScriptを基盤にしており、基礎を学べば応用しやすい。

Googleサービスを自動化:スプレッドシート、Gmail、カレンダーなどと連携し、業務の効率化が可能。

GASでできること3つ

GASを活用すれば、日々の業務をよりスムーズに進めることができます。

ここでは、GASで実現できる代表的な活用方法を3つ紹介します。

1. Googleサービスの自動化

GASを活用することでGmailの自動送信を設定し、リマインドメールや定型メールを効率的に送ることが可能です。

さらに、Googleカレンダーと連携すればスケジュール管理を自動化し、予定のリマインドを簡単に行えます。

2. 外部サービスとの連携

GASはGoogleサービスだけでなく、外部サービスとも連携できます。

APIを利用して他のシステムとデータをやり取りし、最新の情報を自動で取得・更新することが可能です。

たとえば、ChatworkやSlackなどのチャットツールと連携すれば、特定のイベント発生時に自動で通知を送信できます。

またLINEと連携させることで、LINE Botを利用した家計簿の入力や管理が可能です。

3. Webアプリケーションの開発

GASでWebアプリケーションを手軽に開発することもできます。

Googleフォームと連携したデータ入力システムや、スプレッドシートの情報を自動表示するダッシュボードなどの作成が可能です。

全てクラウド上で動作するため、管理や運用も簡単です。

GASの使い方・始め方

GASの使い方・始め方

ここでは、GASの基本的な使い方と導入手順を詳しく解説します。

GASを始める手順

1.Googleスプレッドシートを開く

2.「拡張機能」>「Apps Script」を開く

「拡張機能」>「Apps Script」を開く

3.スクリプトエディタでコードを記述し、保存

スクリプトエディタでコードを記述し、保存

4.実行する

実行する

5.権限を承認して動作を確認

権限を承認して動作を確認

上記のように、「実行完了」と表示されていれば正しく記述できています。

GASの基本コード

【スプレッドシートのデータを取得する】

function getSheetData() {
var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
var data = sheet.getDataRange().getValues();
Logger.log(data);
}

【スプレッドシートのセルにデータを書き込む】

function writeSheetData() {
var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
sheet.getRange(1, 1).setValue("Hello, GAS!");
}

【Googleカレンダーの予定を取得】

function getCalendarEvents() {
var calendar = CalendarApp.getDefaultCalendar();
var events = calendar.getEvents(new Date(), new Date(new Date().setDate(new Date().getDate() + 1)));
events.forEach(event => Logger.log(event.getTitle()));
}

【Googleカレンダーの予定を追加】

function addCalendarEvent() {
var calendar = CalendarApp.getDefaultCalendar();
calendar.createEvent("ミーティング", new Date(), new Date(new Date().getTime() + 60 * 60 * 1000));
}

【Gmailで自動メール送信】

function sendEmail() {
MailApp.sendEmail("example@example.com", "件名", "本文");
}

【Googleフォームの回答を取得】

function getFormResponses() {
var form = FormApp.openById("フォームID");
var responses = form.getResponses();
responses.forEach(response => Logger.log(response.getItemResponses()[0].getResponse()));
}

【Googleドライブのファイル一覧を取得】

function listDriveFiles() {
var folder = DriveApp.getFolderById("フォルダID");
var files = folder.getFiles();
while (files.hasNext()) {
var file = files.next();
Logger.log(file.getName());
}
}

これらのコードを組み合わせることで、Googleサービスを効率的に活用できます。

GASの開発スタイル

GASには主に2つの開発スタイルがあります。

1. コンテナバインド型

コンテナバインド型は、GASスクリプトが特定のGoogleサービス(スプレッドシート、ドキュメント、フォームなど)に直接紐づけられています。

たとえば、スプレッドシート内で「拡張機能」>「Apps Script」を選択して作成されるスクリプトが該当します。

このスタイルのメリットは、紐づけられたサービスのデータやオブジェクトに直接アクセスできるため、効率的な操作が可能な点です。

ただし、スクリプトが紐づけられたファイルを共有すると、スクリプト自体も共有されるため、機密情報の取り扱いには注意が必要です。

2. スタンドアロン型

スタンドアロン型は、特定のGoogleサービスに依存しない独立したスクリプトです。

Googleドライブ上で直接作成され、複数のサービスやファイルと柔軟に連携できます。

このスタイルのメリットは、スクリプトが独立して存在するため、管理や再利用が容易である点です。

また、スプレッドシートやドキュメントを共有しても、スクリプト自体は共有されないため、セキュリティ面でも優れています。

一方で、特定のサービスとの連携には、ファイルIDの指定など追加の設定が必要になる場合があります。

GASの注意点

GASの注意点

最後に、GASを動かすうえでの注意点をお伝えします。

ローカルファイルの直接操作は不可

GASはGoogleドライブ上のファイルにはアクセスできますが、PCのローカルファイルを直接操作することはできません。

ファイルを扱う場合はGoogleドライブにアップロードするか、外部サービスと連携する必要があります。

実行時間の制限

GASの1回のスクリプト実行時間は最大6分に制限されています。

これは有料版Google Workspaceアカウントでも同様です。

長時間処理が必要な場合は、処理を分割し、時間ベースのトリガーを活用するなどの工夫が必要になります。

一部のAPIは認証が必要

GASで外部サービスのAPIを利用する際、OAuth(オーオース)認証が必要な場合があります。

GmailやGoogleカレンダーのデータを操作する際には、スクリプトの初回実行時にアクセス権を承認する必要があります。

APIごとの認証要件を確認し、適切な権限設定を行いましょう。

まとめ|GASを活用して業務を効率化しよう!

まとめ|GASを活用して業務を効率化しよう!

本記事では、GASの基本概念から活用方法、サンプルコードまで詳しく解説しました。

最初は難しく感じるかもしれませんが、シンプルなコードから試すことで、少しずつ業務の自動化が実現できます。

まずは小さなタスクからGASを導入し、便利さを実感してみてください。

効率的なワークフローを構築し、日々の業務負担を減らしていきましょう!

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

超高速 So-net 光 10ギガ新登場! 割引特典 戸建もマンションも月額基本料金6,720円が最大12カ月無料!

この記事を気にいったらいいね!しよう

PreBellの最新の話題をお届けします。

TOPへ戻る