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アリババの共同創業者ジョセフ・ツァイについて徹底調査。 年収9000万から月収9700円になったストーリー

アメリカのIT巨大企業、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)を聞かなかったり、使わない日はありません。

その中でも、中国の国際企業である「アリババ」を聞いたことはあるでしょうか?

アリババは、1999年に中国の杭州でジャック・マーにより創業されたIT企業です。

日本ではECサイト「アリババ」や「タオバオ」、決済システムである「Alipay」が展開されています。

そんなアリババですが、創業者のジャック・マーの他に別の創業者がいたことを知っている方は少ないのではないでしょうか?

今回の記事では、もう一人のアリババ創業者の「ジョセフ・ツァイ」についてのストーリーを解説していきます。

  • ジョセフ・ツァイ氏は中国の多国籍企業「アリババ」をジャック・マー氏と創業をした
  • ジョセフ・ツァイ氏はイェール大学で学士号を取得し、ニューヨークで税理士、スイスで投資銀行の勤務経験があるエリートであった
  • 当時の年収9000万を捨て、月収9700円のアリババに参入した
  • アリババに入社後は税理士の経験を活かし、アリババを会社として登記したり、会社として動くようにした
  • アリババ退社後はアメリカのスポーツチームに投資を行い、複数のチームのオーナーとなる
  • 一時期は月収9700円となった、現在のジョセフ・ツァイ氏は約1兆円となる
もう一人のアリババ創業者

ジョセフ・ツァイ氏とは?

ジョセフ・ツァイ氏とは?

アリババの共同創業者のジョセフ・ツァイ氏は、エリート家系の出身でした。

13歳から米国へ留学して、学士号は米国のアイビーリーグの1つである、イェール大学で法学士を取得しています。

その後、ニューヨークでの税理士としての勤務を経て、スイスの投資銀行でアジア地区の責任者となりました。

当時の年俸は約9000万円とされています。

こういった高年収のエリートが、月収9700円になったストーリーについて、以下3つの段階に分けて解説をしていきます。

1. ジャック・マーとの出会い

1.ジャック・マーとの出会い

アリババの創業者であるジャック・マーと出会ったのは、ジャック・マーがアリババへの投資者を集めている時でした。

ジャックマーはジョセフ・ツァイ氏と異なり、高い学歴や経歴を持ってはいませんでした。

ジャックマーは、アリババの創業期はお金が無く、オフィスとしていた自宅マンションの家賃を払うことも出来なかったそうです。

社員への人件費も払うことができず、社員の給料は一律で「500元」(約9700円)としていました。

そのような状況のため、英語講師の仕事や行商の仕事をしてお金の補填をしていました。

年収約6万円のアリババの仕事

投資家からお金を集めることも出来ず、何十人もの投資家から投資を断られていました。

その中で出会ったのが、ジョセフ・ツァイ氏でした。

ジョセフ・ツァイ氏はジャック・マー氏の輸出入業に対するアイディア(後のアリババ、タオバオ)に感銘を受けただけでなく、ジャック・マー氏のカリスマ性に感銘を受けました。

結果として、年収9000万円の仕事を辞め、月収9700円、年収にして約6万円のアリババでの仕事に転職しました。

2. アリババを「会社」へ

2.アリババを「会社」へ

ジョセフ・ツァイ氏がアリババに入社をした当時は、アリババは「会社」ですらありませんでした。

役職や人事評価制度もなく、あったのは数十人が集まって同じ仕事をしているという事実だけでした。

この状態のアリババを会社の組織として立て直したのが、ジョセフ・ツァイ氏でした。

アリババに入社する前のジョセフ・ツァイ氏は、税理士の経験や投資銀行での経験があり、会社組織を立てることに対して知識や経験があったと考えられます。

アリババを企業として登記

そのため、ジョセフ・ツァイ氏はまずアリババを企業として登記することから始めました。

加えて、18人いた創業メンバーに株式を分配する制度を始めます。

こうして、ジョセフ・ツァイ氏によってアリババが「会社」として形となりました。

3. 5.5億円の投資をゴールドマンサックスから引き出す

3.5.5億円の投資をゴールドマンサックスから引き出す

会社組織としての体裁が整ったアリババは、投資資金を引き出すことに成功し始めることになりました。

最初のうちは投資資金を獲得することが出来ませんでしたが、何人何十人もの投資家に声をかけ、最後には資金調達をすることができました。

最終的には、1999年にゴールドマンサックス香港、スウェーデンの投資会社であるインべストール等から約5.5億円の資金を引き出すことに成功しました。

この投資資金を契機として、アリババは多くの事業を展開していくことになりました。

アリババ創業後にはスポーツビジネスに関わる

アリババ創業後にはスポーツビジネスに関わる

アリババが多額の資金調達をした1999年から約20年後、ジョセフ・ツァイ氏はアリババを退職することになりました。

アリババを退職したジョセフ・ツァイ氏はその後は「スポーツへの積極的な投資」を行いました。

イェール大学在学中、ジョセフ・ツァイ氏はラクロスの選手として活躍をしていました。そのことから、スポーツビジネスに関心があったとされています。

アリババを退職してすぐの2019年9月、ジョセフ・ツァイ氏はNBAバスケットボールチームである、ブルックリンネッツの株式の49%を取得して、オーナーのポジションとなりました。

ロングアイランドネッツなどのオーナー権も次々に入手

その他にも、ロングアイランドネッツといった別チームのオーナー権も次々に入手していきます。

また、ジョセフ・ツァイ氏自身がラクロスの選手であったこともあり、ラクロスのチームのオーナー権も取得していきます。

サンディエゴシールズやラスベガスデザートドッグスといった、ラクロスでは有名なチームの買収を行っていきました。

こうして様々なチームのオーナーになっていったジョセフ・ツァイ氏は、莫大な資産を築くことになります。

ジョセフ・ツァイ氏の資産は、アリババにいた際に築いた資産を含め、2023年時点で81億ドル(約1兆円)とされています。

一時は月収9000円まで落ち込みましたが、リスクを取るバイタリティと行動力でここまでの資産を築くことができました。

まとめ

バイタリティと行動力にあふれる人が創業期のアリババを支えていた

日本で「アリババ」と聞くと、メイン創業者であるジャック・マー氏を連想することが多いかと思います。

ですが、その裏では年収9000万円の年収を捨て、月収9000円の創業期のアリババに転職をしたジョセフ・ツァイ氏がいました。

アリババへの転職で月収9000円となりましたが、その後はアリババが大きく成長し、大企業の副総裁となって退職をしました。

その後は、複数のスポーツクラブへの投資を通じて約1兆円という莫大な資産を築きあげました。

ジャック・マー氏は「リスクと利益は非対称」であると述べたとされています。

多くの人は、収入のリスクを考えて月収9000円の仕事を選ぶことはできないかと思います。

ですが、「もしアリババが失敗すれば元の仕事に戻れば良い。リスクは極めて少ない」と考え、リスクを取った選択をすることが出来ました。

結果として、月収9000円から資産約1兆円まで成長をすることが出来ました。

今後はアリババに関するニュースをチェックする際は、こういったバイタリティと行動力にあふれる人が、創業期のアリババを支えていたということをぜひ念頭においてみてください。

きっと違う観点からニュースを観ることが出来るかと思います。

PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部

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