リリース5日で1億のユーザー獲得。いま話題のChatGPTとは何か
最近「AI」という言葉を聞くようになってきました。
AIはビジネスの現場やその他仕事の現場で多く活躍しています。
たとえば、工場の生産ラインで、今まで人の目で実施していた不良品の検査等はAIで自動化されていたりします。
ですが、こういった技術はあまり一般消費者には使われていません。
一部スマートスピーカー等に使われてはいます。
ですが、数万円する高価なものであり、全員が購入して活用しているかというとそうではありませんでした。
こういったAIを「完全無料」で使用できるようにしたのが、ChatGPTです。
ChatGPTはリリース5日で1億人のユーザーを獲得しています。
今回は、ChatGPTとは何かを分かりやすく解説していきます。
- ChatGPTとは、OpenAI社が開発したチャットボット
- 一般的な使用方法の場合、アイディアを提示したり、Excel表計算の具体的な手順を提示する等に使うことが可能
- 数字に誤りがある場合があり、定量的な数字を聞くことや、感情に訴えかける文章を書くのは現時点では難しい
- 今後ChatGPTを搭載したブラウザーも登場する予定
目次
ChatGPTとは、OpenAI社が開発したチャットボットです。
その特徴を以下三つに分けて解説していきます。
生産性を向上するために、大きく分けて3つのポイントを抑えて作成されています。
・会話形式でやりとりができる
・簡単に使用することができる
・イーロン・マスク氏も参画し、研究開発がすすめられている
1つ目が会話形式でやりとりが可能である点です。
ChatGPTはWebサービスであり、メールアドレスの登録とログインが必要になります。
登録をしてログインをしたら、通常のLINEメッセージのような画面が表示されます。
その後、ChatGPTに聞きたいことを入力することにより、通常の人とやりとりをするような形でやりとりをすることが可能です。
2つ目が、無料で簡単に使用ができる点です。
前述の通り、ChatGPTはWebサービスであり、メールアドレスの登録とログインさえ実施すれば誰でも使用することができます。
また、ChatGPTは完全無料で使用することができます。
そのため、ネットへ接続できる人であれば誰でも使用することが可能です。
3つ目が、現在進行形で研究開発が進められている点です。
ChatGPTの開発元はOpenAI社という会社です。
OpenAIには多くの企業が投資を行っています。
たとえば、WordやExcelといったソフトで有名なMicrosoftはChatGPTに多額の投資を行っています。
また、OpenAI社の設立者にはテスラ社のイーロン・マスク氏もおり、多額の資金を投入していると言われています。
次の章からは、ChatGPTが現状できることとできないことをそれぞれ解説していきます。
ChatGPTには現時点で機能的にできないこととできることが存在します。
現時点でできることのうち、一般的な使用方法で役立つ使い方を解説していきます。
・アイディアを提示する
・Excel表計算の具体的な手順を聞く
以下に詳しく解説していきます。
1つ目が、「アイディアを提示すること」です。
アイディアとは、ある程度ひらめきが必要な事柄のことです。
たとえば、犬の名前を決める際にChatGPTを使うことができます。
「和風な犬の名前を10個挙げて」といったような形でアイディアを求めると、それに応じてアイディアをリストアップしてくれます。
もっと複雑なものでいうと、「カフェをオープンするのだけど、最適な店の名前を考えて。落ち着いた雰囲気で、コーヒーが美味しいカフェです。」といった形で複雑なアイディアを求めることもできます。
その他にも、「ブログのキャッチコピーを考えて」、「開業するのだけど、屋号を考えて」といった形で何かを作る際のアイディアをいくつも出してくれます。
現状(2023年3月)は、シンプルなものであればそのままアイディアを採用できるレベルの回答を返してくれる状態です。
今後ChatGPTにデータが溜まってきたら、もっと複雑なアイディアを出してくれる可能性が高いです。
2つ目は、Excel表計算の具体的な手順を聞くことができます。
たとえば、Excelの関数をChatGPTに質問することが可能です。
今まではExcelで何か表を作っていて複雑な計算をする必要がある場合、どの関数をどのように使えばいいのかわからないケースがありました。
こういった場合、関数名をGoogleで検索して自分で考える必要があります。
ですが、ChatGPTの登場によって、この検索が不要になりました。
ChatGPTに、「このような表を作っていて、こういった計算をしたいのだけど、関数を教えて欲しい」と条件を提示します。
そうすると、ChatGPT上で具体的な関数名とともに、どのような計算式を使えば良いのか、具体的な表も交えつつ表示してくれます。
現時点で多くのことができるようになっているChatGPTですが、まだできないことも多く存在します。
その中で代表的なものを2つ紹介します。
・正確な情報を伝える
・感情的な文章を書く
以下に詳しく解説していきます。
1つ目が、正確な情報を伝えることです。
現在ChatGPTはチャット形式でAIに質問することができるため、Googleに聞くような形で質問をすることも可能です。
そのため、「日本の人口は何人か」、「世界の仏教徒の数は何人か」といった形で質問をすることも可能で、返答も返してくれます。
ですが、こういった数字に誤りがある場合があります。
たとえば、現在(2023年3月)では是正されているようですが、「キリスト教徒の数」と調べると2億人と返事をする場合もあるようです。
実際は約20億人なので、実際の数字とかなり乖離があります。
大多数の数字は合っているケースが多いですが、こういった形で致命的に間違っているケースがあります。
したがって、正確な数字を知りたい場合、Google検索の方が適している場合が多いです。
2つ目が感情的な文章を書くことです。
小説や詩、心に訴えるキャッチコピーはまだ作成することが難しいです。
たとえば、「炭酸水のキャッチコピーを作って」とお願いをするとします。
そうすると「シュワっとした炭酸の刺激で、リフレッシュメントを」といったあたり障りのない答えが返ってきます。
現時点でのAIには、良い意味でも悪い意味でも感情が存在しません。
そのため、人の心を動かすような感情のこもったキャッチコピーを作成してもらうことは現時点では難しいようです。
今後のChatGPTはより人々の生活に密着した形になっていくことが見込まれます。
その理由の1つは検索エンジンへの搭載です。
GoogleはまだChatGPTの検索エンジンへの利用を発表していませんが、Microsoft社の検索エンジンであるBingへ搭載されました。
検索エンジンに搭載されることで、生活の中で日々Google検索をしているような形でChatGPTが使われるようになる可能性があります。
これにより、生活に密着した形のツールになっていくことが予想されています。
ChatGPTは、OpenAIという会社が作成したチャットボットです。
アイディアを提示したり、Excelの表計算で計算式を聞いたりすることは、現状使用可能なレベルになっています。
ですが、人の感情に訴えたりする文章を書いたり、正確な定量的な情報を提供することにはまだ向いていないものです。
個人でも無料使用が可能なWebサービスなので、ぜひ自分でも使いつつ、今後の動向に注目してみてください。
PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部
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