東京都、24年度からSNSで子育て相談
東京都は2024年度から子育て世帯への支援を拡充する。保育施設などに子育て相談の窓口を設け、SNS(交流サイト)でも相談ができるようにする。
各市区町村が保育所や認定こども園などの保育施設に、育児相談窓口を設置するのを支援する。保育施設に子供を預けていなくても、相談できるようにする。
さらに「子供・子育てメンター事業(仮称)」と名付けたプロジェクトも始動する。SNSを入口として、子育て世帯が外との繋がりを持てるようにする。
相談に回答する「メンター」は臨床心理士や医師などの専門職、子育ての経験者が務める。子育て世帯の悩みを聞き、孤立化を防ぐ狙いがある。最初はメンター応答率を70%とし、2025年度までに90%を目指す。
2023年度中に準備を進め、2024年度からは実際に子育て世帯が利用できる体制を整える。AIを活用しながら、多言語での提供や自動応答の機能も拡充する予定だ。2025年度には前年度比1.5倍の相談数を目指す。
これまで東京都は様々な子育て支援を実施してきた。0歳から18歳の都民に向けた月5000円の給付や第二子以降の保育料無償化など、金銭的な負担軽減を進めている。今回、子育ての孤立を防ぐ取り組みが追加された。子育てしやすい社会の創出に力を入れている。
SNS相談の取り組みは全国でも
SNSを用いた子育て支援を取り入れる自治体が増えている。熊本県高森町は8月、メールやLINEを活用した相談窓口を開設した。妊娠や出産を含む困りごとについて、保健師や栄養士などの専門家に直接相談できる。
北海道上砂川町は2月から、児童虐待防止のためのSNS相談事業を展開している。子育ての不安から児童虐待に関する相談まで幅広く受け付けている。
【関連リンク】
・地域ぐるみで子育て支援 東京都が悩み相談体制(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73531400Q3A810C2L83000/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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