アレクサに生成AI搭載でより人間らしく
米IT大手のアマゾン・ドット・コムは9月20日、スマートホームを実現する操作端末の「アレクサ」シリーズに生成AI(人工知能)機能を搭載する計画を発表した。新機能により、アレクサとより自然な会話ができるようになる。
スマートホームとは、パソコンやスマートフォンを通じて、インターネットに接続された家電や機器を操作する仕組みのことだ。アレクサを筆頭とするスマートスピーカーを利用すれば、「電気を消して」「音楽をかけて」などと会話のように呼びかけることで簡単に操作できる。
生成AIを搭載した新機能は「Let’s Chat(レッツチャット)」と呼ばれる。従来よりも回答時間が短縮されたリアルな対話ができるのに加え、複雑な指示や質問にも対応できるという。例えば、「電気を消して掃除機をかけて」という複数の指示が理解できるようになる。
アマゾンが開催した発表会では、スポーツや料理に対する質問をアレクサに投げかけた。アレクサは複数の質問を元に、友人に送るメッセージを生成した。
インターネット上から最新情報を収集するため、より柔軟な回答ができるという。ユーザーの好みを学習し、喜怒哀楽などの感情を表現することも可能だ。
新機能はAI技術の普及に伴って開発された。米新興オープンAIによる対話型AI「Chat(チャット)GPT」の台頭により、全世界で生成AIの開発競争が巻き起こっている。アマゾンはいち早く生成AIの活用法を探り、アレクサへの搭載を実現した。
まずは米国で段階的に提供を開始する。価格は無料だが、有料化も視野に入れる。日本など他地域での提供時期は未定だ。
新製品も続々登場
同日、アマゾンは新製品の発表も行った。スマートホームデバイスを中心にリニューアルした。
部屋に合わせて音声を最適化する「Echo Show 8」を米国で発売。「Fire HD」タブレットも従来より25%高速化した新世代が登場した。
日本新発売の目玉は、アレクサを搭載したホームコントロールパネル「Echo Hub」。タブレット型の端末からスムーズに音楽の再生や照明の調整ができる。
【関連リンク】
・アマゾン、アレクサに生成AI搭載を発表…感情表現や複数の要求も実行可能に(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230921-OYT1T50162/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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