誰も傷つかないSNS「DYSTOPIA」がクラウドファンディングを開始
2023年9月24日にiOSとAndroid向けにβ版がリリースされた新しいSNSアプリ「DYSTOPIA」は、「誰も傷つかない」というコンセプトを持つAI搭載型SNSである。
「DYSTOPIA」ではChatGPTを用いたAIを使用しており、ユーザーが投稿する文章に「有害性」があるかどうかを判定し、適切な言葉に変換して投稿する。
リリース後、X(旧Twitter)上で話題となり、4日間で5万人のユーザーを獲得した。さまざまなメディアでも「DYSTOPIA」が報道され、その注目度がわかる。
一方で、予想を上回る反響により、ChatGPTのAPI使用料金やサーバー代金が急激に増加し、運営資金が足りなくなっているようだ。
このため、代表取締役の大森翔吾はクラウドファンディング「CAMPFIRE」を通じて開発運用費500万円を募集することにした。
現在、持続的な運営のために、AIの検閲ルールに参加するためのサブスクリプションやアプリ内広告など、収益性を確保するために全力を尽くしているという。
また、不具合対応を含む保守的な開発も必要だと認識しており、「優先度をつけて対応しています」と大森は言う。なお、クラウドファンディングのリターンとして、代表の大森がご支援金額500円につき5回の腹筋を行うなどの特典を用意している。
言葉の変換がもたらすコミュニケーションへの理解力とは
少し前にリリースされたネットいじめ撲滅のためのアプリ「ReThink(リシンク)」に似ている。トリーシャ・プラブ(Trisha Prabhu)が開発したこのアプリは、傷つける言葉を使用してX(旧:Twitter)に投稿しようとすると「考え直してください!」と警告が出るアプリである。
こうした一言が表示されるだけで、自分の気持ちに気づくことができる。「DYSTOPIA」も自分の言葉を変換することで、どういうコミュニケーションをしようとしているかを理解する意味では重要になりそうだ。
【関連リンク】
・誰も傷つかないSNS「DYSTOPIA」の開発運用費用を募集します(CAMPFIRE)
https://camp-fire.jp/projects/view/710792
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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