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Googleが気象予測システム「Googleナウキャスト」を発表

Google日本法人は2024年6月19日、AI気象予測システム「Googleナウキャスト」の提供を発表した。本システムは、AIモデル「MetNet-3」を基盤とし、民間気象会社ウェザーニューズとの提携により実現した画期的なサービスである。

Googleナウキャストの最大の特徴は、最大12時間先までの降水量を5分ごとに予測できる点にある。これは、気象庁の調査で日本人の約85%が1日1回以上天気を確認しているという結果を受け、より正確で詳細な気象情報へのニーズに応えるために開発された機能だ。

開発においては、ウェザーニューズが持つ日本全国1万3000地点以上の観測データや、同社の天気アプリ「ウェザーニュース」ユーザーから寄せられる天気報告を反映した独自の解析雨量データをMetNet-3に学習させることで、高精度な雨量予測を可能としている。

MetNetとは

MetNet-3は、「MetNet-2」の進化形である。MetNet-2では12時間先までの予報のために膨大な空間情報を処理する必要があり、1時間の予測延長ごとに64km四方の情報を入力し、20,482km2の情報を扱う。

この処理には128コアのCloud TPUを使用し、効率化のために畳み込みレイヤーに置き換えるとともに、拡張受容野によって広範囲の情報を捉えるようにしている。物理計算なしで、米国の最新モデルHREFを上回る精度を実現した。

しかし、気象予測システムとしてさらに精度を高めるためには、生データの直接取り込みの増加、気象現象の種類の拡大、予測可能期間の延長、地理的範囲の拡大など、まだ課題が残されている。

Googleナウキャストサービスは、7月より順次提供開始予定だ。

【関連リンク】

・ウェザーニューズとGoogle、5分刻みの雨量をAIで予測(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC18AGY0Y4A610C2000000/

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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