Google DeepMindの2つのAIシステム 国際数学オリンピックの銀メダル相当
Alphabetの人工知能子会社であるGoogle DeepMindは現地時間の5月25日、同社の「AlphaProof」と「AlphaGeometry2」の2つのAIモデルを組み合わせることで、国際数学オリンピック(IMO)の難しい証明問題に対し、銀メダリストと同程度に対処できると発表した。
6問のうち、AlphaProofは2つの代数の問題とひとつの数論の問題、AlphaGeometry2は幾何学の問題を1つ解いた。
IMOは高校生などを対象に毎年行われる数学の国際大会だ。大会出場者には、若い数学者の優れた業績を顕彰するフィールズ賞の受賞者も多い。
AlphaProofとAlphaGeometry2の組み合わせで28ポイント獲得 金メダル基準は29ポイント以上
AlphaProofは形式言語「Lean」で数学的なステートメントを証明するために自己学習する仕組み。「AlphaZero」強化学習アルゴリズムと、事前に学習済みの言語モデルを結合したものだ。同システムの技術的な詳細は近日中に公開される。
AlphaGeometry2は1月に発表されたAlphaGeometryが大幅に改善されたもので、ユーグリット幾何学の問題を解くことに特化したAIシステムだ。今大会前、過去25年間のIMO幾何学問題30問のうち83%の25問を制限時間内に解いた。
同社は、上記2つのモデルの統合AIシステムにIMO競技問題を解かせ、著名な数学者であるサー・ティモシー・ガワーズ教授と、IMO2024年問題選出委員会委員長も務めたジョセフ・マイヤーズ博士が採点した。
IMOの最高得点42ポイントのうち、同社のシステムは28ポイントを獲得。これは銀メダルの最高点に相当するという。なお、金メダルの基準は29ポイント以上で、日本からの出場者6人のうち2人が金メダルを獲得している。
【関連リンク】
・Google DeepMindのAIモデル、国際数学オリンピックの銀メダルレベルに(ITmedia NEWS)
https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2407/26/news152.html
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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