Google、サードパーティCookieの廃止を断念 代替手段のプライバシーサンドボックスを開発中
米GoogleはサードパーティCookie廃止の延期を3回行ってきたが、ついに廃止計画を断念した。
2024年中にChromeでのサードパーティーCookieの廃止完了を予定していたが、業界や規制当局、開発者からの異なるフィードバックを調整することに関する課題が継続していることを理由に4月にも3度目の延期を発表していた。
CookieにはファーストパーティCookieとサードパーティCookieがあり、今回廃止が断念されたのはサードパーティCookie。訪問するサイト以外の第三者がドメインを発行し、ドメインをまたいだ広告投稿やトラッキングが可能だ。
サードパーティCookieは広告主にとっては便利な仕組みだが、ユーザーにとっては個人情報が勝手に使われているという感覚を生むため、廃止を目指していた。一方で、廃止に伴い顧客ターゲティング機能にどう影響し、不利益が生じるかを懸念していた。
一方、GoogleはサードパーティCookieの代替手段として「プライバシーサンドボックス」を開発中だ。同技術では、現在のトラッキングの仕組みを廃止し、フィンガープリントのようなユーザーを隠された方法でトラッキングする技術を制限。ユーザーのプライバシー保護を強化した新たな技術の構築を可能にする。
アンソニー氏「これまでの方針を転換しつつある」 ChromeのシークレットモードにもIPアドレスの保護を導入
プライバシーサンドボックスを担当するGoogleの副社長アンソニー・チャベス氏は7月22日、オフィシャルサイトで「Googleがこれまでの方針を転換しつつある」と説明。プライバシーと実用性をさらに向上させるために投資していくとも語った。
また、エンドユーザーのプライバシー保護の選択を可能にするため、「Chrome」のシークレットモードにもIPアドレスの保護を導入する予定だ。
【関連リンク】
・GoogleがサードパーティCookieの廃止を中止。新たに始めるプライバシー保護の新施策「プライバシーサンドボックス」とは(ネッ担トップ)
https://netshop.impress.co.jp/node/12648
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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