自宅のWi-Fi速度が遅い!原因は?改善方法はある?
「自宅のWi-Fi速度が遅い!」そう思ったら、まずは原因を探り、適切な解消方法を試しましょう。ルーターの置き場所を変えたり、ちょっと設定を変えたりするだけで、劇的に改善する場合があります。ここではWi-Fiの基本から速度の計測方法、速度の改善方法を紹介していきます。
目次
Wi-Fiとは、無線でLAN(Local Area Network)に接続するための規格「IEEE 802.11」に準拠していることを示す総称です。Wi-Fi対応機器同士を接続することで、各機器同士の通信や、インターネット回線に接続されている場合はインターネット接続が可能となります。
一般的には無線LANを利用してインターネットを接続することを「Wi-Fi」と呼ぶことが少なくありません。ここでも無線LANを利用したインターネットを広く「Wi-Fi」と呼び、解説していきます。
メールやネットサーフィンなどシーン別に快適に利用するためのネット速度の目安を以下に紹介します。
・メール
下り128kbps~1Mbps
・ネットサーフィン
下り1Mbps~10Mbps
・SNS
下り1Mbps~10Mbps
・YouTube
下り5~20Mbps
Wi-Fi速度がカタログスペック通りに実現されるかというと、そんなことはありません。ここではWi-Fi速度にはいくつか留意すべきポイントが存在します。
通信速度にはアップロードを示す「上り」とダウンロードを示す「下り」の2種類があります。基本的にコンテンツを表示するためにはダウンロードが重要となります。
インターネットプロバイダの契約プランや、Wi-Fiルーターのスペック通りに通信速度が出ることはあまりありません。プロバイダやネットの回線速度はベストエフォート(理想値)であり、Wi-Fiルーターのスペックは理論値となるため、実際はそれを大きく下回る可能性が高いことを念頭に置きましょう。
計測サイトやアプリを利用することで、自分の環境でどれくらいのWi-Fi速度が出ているのかを計測することができます(後ほど計測方法を紹介します)。自分がどれくらいの速度を必要としていて、実際にどれくらいの速度が出ているのかを確認し、必要に応じて対策を行いましょう。
電波を使った通信方式であるため、Wi-Fiの通信は有線に比べると不安定です。Wi-Fi速度が遅くなる原因をいくつか紹介します。
ルーターはそれぞれ接続できる端末数が限られています。想定されている以上の端末が接続されている場合、通信がうまく行えない場合があります。利用しているルーターの接続上限数や、どれくらいの端末が接続されているのかを確認しましょう。
ルーターの電波は遮断物に邪魔されます。このため通信端末とルーターの距離が遠かったりコンクリートの壁で遮断されている場合などは、電波が弱くなり通信速度が遅くなる可能性となります。
Wi-Fiの電波は、他の電波の影響を受けます。電子レンジなど強い電波を出している機器がある場合は、通信が途切れることがあります。
ルーターは常に電源オンで利用されるため、時折調子が悪くなることがあります。ルーターの不調が疑われる場合は再起動を行なって様子を見ましょう。
通信のセキュリティ設定であるファイアウォールの影響で通信速度が遅くなる場合があります。そうした場合はセキュリティレベルを下げることを検討してもいいかもしれません。
バックグラウンドで多くのアプリが動いているなど、端末に負荷がかかっている場合は端末側の問題で通信速度が遅くなる場合があります。多くのアプリが動いていないか、負荷の強い処理が行われていないか確認してみましょう。
通信機器を買い替えたりすることなくWi-Fi速度を改善できる場合があります。以下の方法を試してみましょう。
初歩的な手法ではありますが、ルーターやデバイスを再起動することで通信速度が改善することは少なくありません。通信の調子が悪いと思ったら、まず再起動してみることをおすすめします。
最近のルーターには2.4GHzと5GHzという2種類の周波数に対応しているものが少なくありません。一般的に5GHzの方が高速な通信が行えるため、手持ちの機器が対応している場合は5GHzを利用するようにしましょう。
OSのバージョンがあまりに古い場合、通信速度に影響する場合があります。OSを最新のバージョンにアップデートしましょう。
家のどこでも安定して通信速度を出したい場合、ルーターを家の中心に置くようにしましょう。
多くのルーターではアンテナの向きを変えることができます。パソコンデスクやソファーなどデバイスを送りようする方向にアンテナを向けると通信が安定する可能性があります。
複数のルーターを組み合わせることで満遍なく電波を家中に行き渡らせることも可能です。広い家や、コンクリートの壁が厚い家などでは中継も検討してみましょう。
デバイスの性能が悪い場合、あるいは多数のアプリが通信を行うと通信が遅くなってしまいます。使っていないアプリはこまめに閉じておきましょう。
DNSとは「ドメイン・ネーム・システム」という、「prebell.so-net.ne.jp」のようなドメインとIPアドレスを結びつけるネット接続に必要な仕組みです。そのDNSを動作させているDNSサーバーは複数存在しています。このDNSは任意のものを利用することが可能で、接続するDNSサーバー変更することで速度を向上することができる場合があります。
DNSサーバーを運営している企業によっては、接続情報を抜き取って悪用している可能性も考えられます。信頼できる企業のDNSサーバーを利用するように心がけましょう。
1.設定画面で「Wi-Fi」をタップし、接続しているWi-Fiの隣にある「i」をタップします。
2.「DNS構成」に進み、「手動」→「サーバーを追加」とタップします。
3.設定を行いたいWi-Fi名横の「i」をタップします。
4.登録済みのDNSサーバーの「-」をタップして削除します。
5.「サーバを追加」をタップして設定したいDNSサーバーのIPアドレスを入力します。とくに、速度面でのメリットもあると言われ広く使われている「Google Public DNS」のIPは「8.8.8.8」と「8.8.4.4」です。
6.画面右上の「保存」を押して完了します。
計測サイトやアプリを利用することで、自分の環境でどれくらいのWi-Fi速度が出ているのかを計測することができます。自分がどれくらいの速度を必要としていて、実際にどれくらいの速度が出ているのかを確認し、必要に応じて対策を行いましょう。
Googleが提供する「インターネット速度テスト」を利用すると30秒以内で上りと下りの速度を計測することができます。PC、スマホともにブラウザで「インターネット速度テスト」と検索し、表示されたテストにしたがって操作してみましょう。ビデオ通話やオンラインゲームの快適利用の目安となる、サーバーからの応答を受け取る速さを表す「待ち時間」も計測可能です。
スマホの場合は専用の通信速度計測アプリがいくつか用意されていますので、それを利用してもいいかもしれません。
以上、速度の改善方法を紹介してきましたが、それでも改善しない場合は以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。
そもそも回線速度が遅い場合、どれだけWi-Fi機器や設定を見直しても速度は改善しません。より高速な回線契約を行ったり、違うプロバイダと契約してみてもいいでしょう。
2.4GHzにしか対応していないルーターの場合、満足な速度が出ない場合があります。5GHzに対応している新しいルーターに買い替えてみましょう。
以上、Wi-Fiの基本から、通信速度の計測方法、速度の改善方法などを紹介しました。自分がどれくらいの速度を必要としているのかを知り、その上で実際どれくらいの速度が出ているのかを計測し、必要であれば改善方法を試すのが快適なWi-Fi利用への近道です。一つ一つ試してみてはいかがでしょうか。
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