インターネット回線の契約って何が必要?選び方や手順を初心者向けに解説!
「引っ越しするんだけど、インターネットを開通させるのってどうやればいいの?」……いざ必要になるとわからない方は多いと思います。この記事では、インターネット回線の選び方やおすすめ、契約方法などを初心者の方向けに解説します。
目次
インターネット回線の契約は、引っ越し時や、他の回線からの乗り換えなどといった理由がなければ、あまりする機会はないでしょう。そのため、多くの人がどんな手順で進めたらいいのか不安と苦手意識があるのではないでしょうか。
そこでまず最初は、おおまかな流れをおさえるところから始めましょう。インターネット回線を契約する際は、次のようなフローで進めます。
- インターネット回線を選択する
- 回線工事の実施や接続機器の発送を待つ
- 端末をインターネットにつなぐ
また、それぞれの工程でおさえるべきポイントがあります。詳しく見ていきましょう。
インターネットをするには、インターネット回線とプロバイダの契約が必要です。インターネット回線を契約するとき、最初にすることは、どのインターネット回線を選ぶかという検討です。
まず、情報をやりとりするインターネット回線のタイプには光回線、ADSL、CATVなどがあります。そして、インターネット回線を通してインターネットに接続する役割を担っているのがISP(インターネット・サービス・プロバイダ)、つまり、プロバイダと呼ばれており、インターネット接続サービスを提供する会社があります。
最近では、回線とプロバイダの一体型が主流となっていますが、いざ契約しようとすると、「ややこしくて何を選んだらいいのかわからない!」と戸惑うこともあるでしょう。そこで、ここでは最近の主流である「光回線」の選び方と、おすすめポイントをご紹介します。
・「プロバイダ込み」で月額料金が安いものを選ぶ
仕事や動画視聴、ゲームなどでインターネットをよく使う方で、「とにかく月々の通信費を節約したい」という方は、「プロバイダ込み」で月額料金が安いものを選びましょう。
・携帯電話料金とセット割にする
特に費用を抑えられるのは、携帯電話との「セット割」です。NTTドコモ、ソフトバンク、auといった各キャリアの携帯電話と、指定されたインターネット固定回線(光回線)をセットで契約することで、割引が適用されます。先述のNTTドコモ、ソフトバンク、auに楽天モバイルを加えた「4大キャリア」をご利用の場合、次のようなセット割を利用することができます。
【NTTドコモ】ドコモ光
ドコモ光とは、NTTドコモが提供する光回線のインターネットサービスです。基本的にフレッツ光のNTT回線を利用しているので、フレッツ光が利用できる全てのエリアで利用できます。フレッツ光を利用しているドコモユーザーはドコモ光への乗り換え(転用)で料金が安くなったり、工事費0円(※別途転用手数料発生)で乗り換えも可能です。また、ドコモ光はOCNなどのISPを選べますので、ドコモ光に対応しているISPであれば「PCでつかっているメールアドレスを変えたくない」という場合、光回線だけを移行しやすいメリットがあります。
【ソフトバンク】おうち割 光セット
「おうち割り」とはSoftBank のスマホ・携帯と、インターネットや電気など「おうち」に関係のあるサービスをまとめて契約することで、割引が受けられるサービスです。利用できる固定回線サービスは、SoftBank 光、NURO 光などが挙げられます。
【au】auスマートバリュー
auスマートバリューとは、auのスマホ・携帯と、対象のネット回線をセットで使うことで、割引が受けられるサービスです。利用できる固定回線サービスは、auひかりやSo-net 光 プラス、J:COMをはじめとするケーブルテレビ各社のインターネットサービスも対象となります。
また、格安SIMをご利用の方は、光回線とセットで割引になるプランがある場合もあるので探してみましょう。
【楽天モバイル】楽天ひかりUN-LIMITキャンペーン
楽天が提供するネット回線「楽天ひかり」と、楽天モバイルをセットで申し込むことで、楽天ひかりの月額基本料が1年無料となるキャンペーンです。楽天ひかりや楽天モバイルを契約すると、楽天市場で貯まる楽天ポイントが加算されるので、楽天ポイントを活用されている方におすすめです。
オンラインゲームや高画質動画を楽しむ方、仕事で大容量のデータを送受信する方など、「とにかく高速通信で送受信がスムーズにでき、通信によるストレスから解放されたい!」という場合は、各業者が提示する「最大通信速度」の数値でデータ通信の速さを比較してみましょう。通信速度の単位は「Gbps/Gibibits bit per second」で、「1秒あたりに動かすことができるデータの量」となります。
・各社の最速のプラン
NURO 光 10Gbps/NURO 光 6Gbps
auひかり ホーム10ギガ・5ギガ
eo光ネット5ギガ/10ギガコース
フレッツ光 1Gbps
その他、コミュファ光、So-net 光、ぷらら光(NTT系列)やソフトバンク光なども、最大通信速度は1Gbpsとなります。
ただし、比較する際に注意していただきたいのが、「最大通信速度」は理論上実現可能な最大値であり、常に実現する数値ではないということです。「保証されている通信速度」ではありません。 地域や住居環境によっては通信速度が変化してしまう可能性もあるため、口コミなども参考にしてみてください。
また、インターネットの使い方によっては、「そこまでの速さは不要」ということもあります。「メールやSNSの利用ができればいい程度」「YouTubeなどの動画は見るが、映画をダウンロードすることはない」といった方の場合、速度だけでプランを決めてしまうと無駄な費用が発生するかもしれませんのでご注意ください。
地デジやBS放送を見たい方は、インターネット回線契約と共に、それらの視聴が可能なオプションをつけられる業者を選ぶとお得です。たとえば、次のようなプランがあります。
フレッツ・テレビ…「フレッツ光」を契約する際、オプションとして追加契約が可能(※光コラボ事業者がフレッツ・テレビを提供しているケースもあり)
ひかりTV…「ぷらら光」「NURO光」を契約する際、オプションとして追加契約が可能
そのほか、ケーブルテレビ各社で、地デジやBS放送が見られるオプションや設定を用意しています。たとえば、J:COM TVの場合、インターネット回線と地デジ・BS放送を含む多くのチャンネルを見ることができるプランがあります。チャンネル数はプランにより異なります。
なお、専用チューナーやサービス対応のテレビが必要となりますので、レンタルや購入のための費用が別に発生する可能性があります。契約の際にはご注意ください。
インターネット回線を契約する際、キャッシュバック、工事費実質無料、ゲーム機や家電などのプレゼントといったキャンペーンを実施しているところもあります。
こういったキャンペーンを重視して選ぶのもひとつの方法ですが、各社のキャンペーン内容はそれぞれ異なりますので、サイト上などでしっかりと条件を確認した上で検討しましょう。キャンペーンはあくまでも「付属的なもの」と考え、ご自身に合ったものを選択してください。
引っ越し先でも、現在使っている回線・プロバイダを変えずに移転手続きをするという選択肢もあります。
移転手続きをして継続利用する場合、次のようなメリットが挙げられます。
・契約先が変わらないので手続きがスムーズ
・違約金が発生しない場合もある
・貯まったポイントやメールアドレスをそのまま使える
また、「いま使っている回線が引越し先ではエリア外だった」という場合でも、プロバイダを変えずに別の回線を利用できる場合もあります。今お使いのプロバイダが提供しているサービスが引越し先で使えるかどうか調べてみましょう。
契約するサービスを選んだあと、電話やインターネットなどで契約の申し込みをします。インターネット回線の新規契約の場合、申し込んだら翌日には開通というわけにはいきません。回線の工事や、インターネット接続機器の到着を待つ必要があります。それぞれのケースについて、注意点をお伝えします。
賃貸マンションなど、もともと回線が通っていない建物の場合は、回線を通す工事が必要になります。室内工事などで立ち会いが必要な場合、自分の希望通りの日が予約でいっぱいという可能性もあるので、あらかじめ複数の候補日を考えておくといいでしょう。
申し込んですぐにインターネットが開通するわけではありませんので、時間に余裕をもったスケジュールを心がけましょう。
もし以前から利用しているインターネット回線があれば、その契約終了のタイミングに合わせ、できるだけ契約期間が重ならないようにしましょう。ただ、工事の日程は申し込みから2週間~1ヶ月以上先になることもあるため、できるだけ早めに申し込み、契約開始手続きをしておくのがおすすめです。
光回線では回線終端機器(ONU)が使われます。この機器があることで パソコンなどの複数の端末とインターネット回線を繋ぐことができます。設定は基本的にルーターで行いますが、ルーターには有線と無線の2種類の接続方法があることを覚えておきましょう。
・有線ルーター…LANケーブルを利用して機器を繋ぐ
・無線ルーター…物理でのLANケーブルを利用せず、Wi-Fiなどの無線LANで機器を繋ぐ
パソコン、スマートフォン、タブレット、ゲーム機各種でインターネットを利用する場合は、無線ルーターを用意しましょう。
無線ルーターの選び方や適切な置き場所は次の記事を参考にしてください。
・Wi-Fiルーターの置き場所は? 性能を引き出して通信速度を上げるおすすめ場所をプロが解説
・おすすめはどれ?失敗しないWi-Fiルーターの選び方と便利な機能
インターネットが開通したら、ご自分の端末の接続設定をします。パソコンやゲーム機各種は、それぞれルーターとの接続設定が必要です。自宅のWi-Fiにスマートフォン、PCを接続する方法は、こちらの記事をご確認ください。
・スマホやPCを自宅のWi-Fiと接続する方法
また、PS4を接続する方法は、こちらの記事をご確認ください。
・PS4でインターネット接続できないときの6つの対処法
ここまで、インターネット回線の選び方やおすすめ、契約方法などを初心者の方向けに解説してきました。
しかし、「なるべく早く使いたい」という場合には、工事なしでインターネットを使える「ホームルーター」を利用する方法もあります。
「ホームルーター」とは、家に設置するだけでインターネットが利用できる機器のことです。契約後、機器をコンセントに接続するだけで、インターネット環境をつくることができるため回線の工事は不要です。
ホームルーターは「モバイル回線」の一種です。ポケットルーター、モバイルルーターのように持ち歩くことはできませんが(コンセントに接続しておく必要があるため)、通信データ量や期間に制限がなく、より安定した通信が可能です。
ただし、通信速度や安定性は光回線に比べて劣る場合もあり、画像データ・動画データなど大きなデータを扱う場合や、オンラインゲームのプレイなどには支障が出る可能性もあるため、ご利用の際にはご自身のネット使用状況を照らし合わせた上で検討するようにしましょう。
ホームルーターにつきましては、こちらの記事をご確認ください。
・ホームルーターと固定回線ってどう違うの?メリットや正しい選び方、注意点について
インターネット開通の際には、「自分がどんなふうにインターネットを利用したいか」「工事費無料や月額使用料の割引など、なにを優先させるか」によって、選び方が変わってきます。各社プランも多いため戸惑うかもしれませんが、できるだけじっくり比較し、「これ」というものを選ぶようにしましょう。
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TEXT:PreBell編集部
イラスト:くまみね
PHOTO:Thinkstock / Getty Images
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