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2023.03.07 もしもに備える「防災アプリ」。後悔しない選び方とおすすめアプリ5選

地震や台風など、日本は他国に比べてもさまざまな自然災害が多い土地であることが知られています。そんな日本だからこそ防災意識が高まり、緊急時の助けとなる「防災アプリ」が生み出されたのかもしれません。

防災アプリとは、災害に関する情報をいち早くキャッチし、その対策に役立てることができる、自然災害対策のためのアプリケーション。しかし、実に多くの防災アプリがあるため迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、防災アプリを選ぶ基準とおすすめの防災アプリをご紹介。防災アプリ選びの際にぜひご活用ください!

防災アプリとは?

防災アプリのイメージ

まずは「防災アプリ」について改めてご説明します。「天気予報アプリやGPSアプリが防災アプリの機能を持っている」というケースもあるので、もしかしたら「知らないうちに使っていた」ということもあるかもしれません。

「防災アプリ」は、事前に指定したエリアで震災や台風などの災害が発生した際、身を守るために必要な情報などを知らせてくれるアプリケーションソフトウェアのことです。「地震が発生したときに震度を教えてくれる」といったものを想像するかと思いますが、「非難するべきかどうかの判断材料になるか」「どう非難すればいいかの指針になるか」といった、「対策」に関する情報も含まれていると考えましょう。

緊急時にも使うものだからこそちゃんと選びたい。防災アプリの選び方

防災アプリにはさまざまなものがありますが、どのようなポイントで選べばいいのでしょうか。ここではアプリを選ぶポイントについてご説明します。危険から身を守るためのものですので、使いやすさや信頼性、わかりやすさなども判断材料にしてください。

選ぶポイント1:情報の信憑性と情報発信の早さ

防災アプリは、災害の発生や災害地域に発令されている避難勧告などを通知しますが、その通知の情報が信頼できる機関からのものであることが重要です。多くは国内の災害情報を保有する国土交通省からの情報に対応していますが、念のためアプリを選ぶときに確認するようにしてください。Yahoo!などの大きな情報メディアやNPOなどと連携しているものもあります。

また、新しい情報をいち早く更新・通知できるものがおすすめですが、ほとんどのアプリが情報獲得と通知の早さを売りにしています。果たして謳い文句通りであるかは実際に使ってみなければわからないため、ユーザーのレビューを参考にするようにしましょう。もちろん、「とにかくまずは一度使ってみる」というのもおすすめです。アプリ選びに迷ったら以下のポイントとあわせ、使い比べてしまうのが最もわかりやすいと思いますよ。

選ぶポイント2:防災に必要な機能や情報の豊富さ

防災アプリでは、震災の発生状況だけでなく、ライフラインの確保に関する情報や、防災時に安全に行動できるエリアについても把握できることが重要です。災害エリアや非難場所、ライフラインの供給について表示されるマップや緊急連絡先など、多くの種類の情報がチェックできるものを選びましょう。

選ぶポイント3:家族と位置情報を共有できる

位置情報を把握できるアプリ

GPS機能を利用し、家族と位置情報を供給できるアプリは非常に役立ちます。ただし、この機能を持つ防災アプリは非常に限られるため、防災アプリに加え、位置情報把握に特化したGPSアプリなどを活用するのも一つの方法です。

なお、2023年3月時点で家族と位置情報が供給できる防災アプリとして知られているのは、株式会社ゼネテックの「ココダヨ」のみです。このアプリはのちほど詳しくご紹介します。

選ぶポイント4:オフラインでも使える

災害時にはインターネットが利用できない可能性も考えましょう。インターネットが通常通り使える環境であれば、Chromeなどのブラウザでも震災情報の確認ができますが、ブラウザはインターネットが繋がらない「オフライン状態」では役に立ちません。

一方で、防災アプリのなかには、アプリをインストールしておくとオフラインでも地図機能などが使えるものがあります。あくまでも「インターネットに接続されているとき、最後に獲得できた情報がデバイスに残る」という状態であり、再度オンラインにならなければ新たな情報は入ってこないのですが、地図情報や直近の情報が確認できるだけでも非常に心強いものです。

選ぶポイント5:対応デバイスかどうか

アプリが自分のスマホで使えるかどうかを確認しましょう。最近では、GooglePlayあるいはApp Storeのダウンロードページに「お使いの端末はこのバージョンに対応していません」といった表示が出るため、使えるか使えないかがわかりやすくなっています。また、特段古いデバイスでなければ、AndroidやiOSを最新のバージョンにアップデートすることで使える場合もあります。

厳選! おすすめ防災アプリ5選

PreBell編集部が厳選した、信頼度の高く使い勝手の良い防災アプリをご紹介します。先述のアプリ選びのポイントに関連する情報も併せて記載しているので自分の「防災アプリに優先的に求める機能」と照らし合わせながら検討してみてください。防災アプリは1つでなくてはならないというきまりもないので、「情報収集はこのアプリ、家族との位置情報共有にはこのアプリ」といったように、気になった防災アプリをいくつかインストールしておくのも良いかもしれません。

特務機関NERV防災(ゲヒルン株式会社)

「そのひとがそのとき必要な情報」がホーム画面に出るなど、使う人に合わせた画面変更が優れた防災アプリ。情報量の多さはぴかいちで、直感的な操作で知りたいことにたどり着くことができます。無料プランでも広告が現れないので、全体的にすっきりしています。

対応する災害:地震、津波、台風、竜巻、洪水、土砂災害、火山噴火など
対応する地域:全国
オフライン対応:不可
安否確認サービス:なし
トイレ・避難所の位置確認可否:なし
プッシュ通知:あり

Yahoo!防災速報(Yahoo株式会社)

現在地、実家、職場など、国内の3地点を登録でき、それぞれの状況がいち早く把握できる防災アプリ。「災害マップ」はユーザーが細かな状況を投稿、共有できるシステムです。「どんな災害がどこまで迫っているか」がよりリアルにわかります。国民保護情報(外部武力攻撃、テロなど)の通知もあります。

対応する災害:地震、津波、台風、竜巻、洪水、土砂災害、火山噴火、外部武力攻撃、
テロなど
対応する地域:全国
オフライン対応:不可
安否確認サービス:なし(アプリ外:Yahoo!には「安否確認サービス」あり)
トイレ・避難所の位置確認可否:なし
プッシュ通知:あり

NewsDigest(株式会社JX通信社)

「とにかくニュースを早く取得したい」という方にぴったりの防災アプリ。表示させるニュースのカスタマイズも可能なので、自分が知りたい情報をいち早く確認することができます。情報を投稿するとAmazonギフト券などに交換できるというのも、なかなか面白いかも。

対応する災害:地震、津波、台風、竜巻、洪水、土砂災害、火山噴火など
対応する地域:全国
オフライン対応:不可
安否確認サービス:なし
トイレ・避難所の位置確認可否:なし
プッシュ通知:あり

やはりNHKの情報網は信頼できるもの。震災情報やハザードマップのほか、「放送同時提供」や「ライブカメラ」などでさらに詳細な情報を取得することができます。内部コンテンツの「つくってまもろう」では、震災時のさまざまなアイデアが集結。熱中症情報などの確認もできます。

対応する災害:地震、津波、台風、竜巻、洪水、土砂災害、河川の氾濫など
対応する地域:全国(海外での利用も一部は可)
オフライン対応:不可
安否確認サービス:なし
トイレ・避難所の位置確認可否:なし
プッシュ通知:あり

ココダヨ(株式会社ゼネテック)

先ほど「家族の位置情報共有」の機能のお話で触れた防災アプリ。災害警報があった際、位置情報を自動的に受信してくれます。また、不審者情報などにも対応しており、「防犯」アプリとしても活躍します。「家族用チャット」、最寄りの避難所を見つけられる「避難所ナビ」など、他のアプリにはない機能が特徴的です。

対応する災害:地震、津波、台風、竜巻、洪水など
対応する地域:全国
オフライン対応:不可
安否確認サービス:あり(家族の位置情報共有ができる)
トイレ・避難所の位置確認可否:あり
プッシュ通知:あり

まとめ:「防災アプリ」でもしもに備えよう

防災グッズのイメージ

この記事では防災アプリの選び方とおすすめアプリについてご紹介しました。最近はブラウザを使っていろいろな情報を得られますが、「防災に特化している」という点ではやはり専用のアプリがいちばん。決して無駄なものにはなりません。ぜひご自身のデバイスにインストールし、自分や家族を守るための第一歩を。もちろん、防災グッズを揃えたり、家具や建物の防災対策をしたりするのも忘れないでくださいね。

TEXT:倉持 鎮子
PHOTO:倉持 鎮子、PreBell編集部、Getty Images

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