【初心者】NFTとは?仕組みや販売方法、今後の可能性について解説!
NFT(エヌエフティー)は、デジタルデータに唯一性を与えることが可能な新たな技術です。
デジタルアートやSNSの投稿が高額で取引されるニュースは多くの人の記憶に新しいでしょう。
この急速に拡大しているNFTの市場は、メタバースなどの最新技術とともに頻繁に紹介されています。
しかしNFTの仕組みや、高額で取引される理由がわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではNFTがなぜ注目されているのか、NFTの4つの特性や販売方法などについて初心者向けにわかりやすく解説します。
目次
NFTは非代替性トークンと呼ばれ、ブロックチェーン技術を基盤に代替不可能なデジタルデータを作成するものです。
NFT化されるものの一覧
- アート
- ファッション
- ゲーム内アイテムなど
これら有形・無形さまざまな要素がNFT化され、それらはNFT取引によって売買可能となります。
この特性からNFTは注目を集め、自作コンテンツが高額で取引される事例も見られます。
暗号資産とNFTの違いは、ブロックチェーン内に個別の識別サインが存在するかどうかです。
暗号資産は代替可能なトークンで、たとえば1ビットコインを別の1ビットコインと交換しても価値は変わりません。
しかし、NFTには個別の識別サインが入っており、それにより世界に一つしか存在しない固有の価値が証明されます。
ブロックチェーンプラットフォームのイーサリアム(ETH)上に保存される情報は、コピーまたは改ざんが不可能であるため、NFTの作成や取引に使われます。
これは、デジタルアートが容易にコピーまたは改ざんされ、作品としての資産価値を確保することが難しかった過去の問題を解決しています。
取引のルールは、「スマートコントラクト」という改ざん不可能なプログラムを使ってブロックチェーン上で設定されます。
スマートコントラクトは、ブロックチェーン技術を活用したプログラムで「賢い契約」を意味します。
予め設定されたルールに従い、特定の条件が満たされたときに自動的に契約や取引を実行するという機能を持っています。
NFTの歴史は、2017年にイーサリアムブロックチェーン上で誕生した「CryptoKitties(クリプトキティ)」から始まり、2021年に入ってから急速に注目を集めています。
この背景には、これまで唯一性を保つことが困難だったデジタルコンテンツに、NFTにより資産的価値が付与できるようになったからです。
テスラのイーロン・マスクが出品した音楽作品には約1億円の値が付き、Twitterの創業者ジャック・ドーシーの初ツイートが3億円、また米国人アーティストのビープル(Beeple)が制作したデジタルアートが約75億円で落札された事例があげられます。
日本ではVRアーティストのせきぐちあいみさんが出品したデジタルアート作品が約1,300万円で落札されるなど、デジタルコンテンツに資産価値が付く時代が到来しています。
NFTのマーケットプレイスである「OpenSea」も、1カ月の間に10倍以上の取引高を上げるなど、デジタルアート市場の急速な成長を示しています。
ここではNFTの4つの特性をご紹介します。
前述のとおり、NFTは代替が完全に不可能な唯一無二のデジタルデータです。
それぞれのNFTはブロックチェーンで管理され、個別の識別サインが組み込まれているため、世界に一つしか存在しない固有の価値が証明されるのです。
たとえ見た目が全く同じデジタルアートであっても、ブロックチェーンに記録された識別情報により作品ごとに価値が異なります。
つまり見た目が同じでも、それぞれは代替不可能な独立した存在として取り扱われます。
所有者が明確なNFTは、ブロックチェーン上で公開と検証がされ安全な取引が可能です。
NFTはデジタルデータの鑑定書として扱われ、そのデータは通常ブロックチェーンの外部に保存されます。
所有権はブロックチェーン上に記載され、より自由な取引が可能となります。
従来型のプラットフォームの場合、デジタルコンテンツは購入元のプラットフォームのサービスが停止されれば利用不可能になってしまいます。
しかしNFTであればERC721という共通の規格で定められているため、この規格に準じて発行されるサービス(ウォレットやマーケットプレイス)であれば、どこでも取引が可能です。
しかし、現状の技術的に相互運用性は完全ではなく、この規格が必ずしも標準というわけではない点には注意が必要です。
プログラム可能性とは、NFTに新しい所有者の情報や、「二次販売の際に売上の一部をクリエイターに納める」などのプログラム機能を追加することが可能です。
これにより、NFTのクリエイターは二次販売が成立するたびにロイヤリティを受け取ることができます。
NFTを販売するには、次の手順で行います。
- 暗号資産取引所の口座を開設する
- イーサリアム(ETH)を購入
- ウォレットを作成
- ウォレットにイーサリアムを送金
- NFTマーケットプレイスに登録
- アップロードしてデジタルアートをNFT化
- 必要情報を設定して作品を出品
まず、暗号資産取引所で口座を開設します。
国内には様々な暗号資産取引所が存在しますが、初心者の場合は日本円の入金が可能な取引所であるGMOコインなどを利用することをおすすめします。
口座を開設しイーサリアムを購入したら、次にウォレットを作成します。
最も人気のウォレットであるMetaMaskなどがおすすめです。
次に、購入したイーサリアムを作成したウォレット(MetaMask)に送金します。
その後、NFTマーケットプレイスのOpenSeaにアクセスし、イーサリアムを送金したウォレット(MetaMask)を接続します。
OpenSeaとMetaMaskが接続されたら、登録が完了します。
NFTマーケットプレイスではNFTの出品の他にも、購入も可能です。
NFTの市場規模は急激に拡大しており、2022年の214億8,000万米ドルから2023年には328億9,000米ドルに、CAGR(年平均成長率)が53.1%で成長しました。
さらに、2027年までの期間で35.0%の成長が予想されています。
NFTゲームの市場規模は、2027年までに約2,600億米ドル(約34兆円)に達すると予想され、これはゲーム業界の収益の大部分を占めます。
アーティストとコレクターの間で直接的な交流と応援を可能にするプラットフォームとして、NFTは表現活動の民主化を推進し、NFTのさらなる普及に重要な要素となるでしょう。
メタバースの世界でも、『The Sandbox』や『Decentraland』といったNFTゲームの登場により、メタバース上の土地がNFTとして販売され、新たな経済圏が誕生しています。
この動きは、NFT市場のさらなる拡大を予期させます。
NFTをまとめると、以下のとおりとなります。
- NFTはデジタルデータに唯一性を付与できる新技術です。
- NFTの市場規模は急速に拡大し、2021年頃から注目が集まっています。
- 所有者が明確なNFTは、ブロックチェーン上で公開および検証が行われます。
NFT市場はデジタルコンテンツを所有したいという需要の急増により、急激な成長を遂げています。
その成長は今後も続くと予測されており、商品販売に関与するビジネスパーソンや、デジタルコンテンツ制作者にとっては活躍の機会が広がっています。
興味のある方は、ぜひNFT市場への取引に挑戦してみてはいかがでしょうか?
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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