コワーキングスペースって何?知っているようで知らないその実態
「働き方改革」という言葉が象徴するように、これまで以上に働き方について議論が交わされ、変化が叫ばれています。そこで今注目を集めているのが「コワーキングスペース」です。「コワーキング」とは英語で書くと、「Co(共同で)」「Working(仕事をする)」です。そこに「スペース」とつなげ「コワーキングスペース」とすると「共同で仕事をする場所」、つまり、さまざまな人たちが出入りして仕事をするスペースを意味すると言えるでしょう。今回は、コワーキングスペースでできることや利用方法について紹介していきます。
目次
コワーキングスペースとは、従来のレンタルオフィスと異なり、専用の個室スペースではなく共有型のオープンスペースにて仕事をするスタイルのオフィススペースです。多くのコワーキングスペースは専用の個室やデスクを持つプランも用意していますが、自由席にて他の入居者とのコミュニケーションを促しているのが大きな特徴と言えるでしょう。
コワーキングスペースの発祥は、かのアメリカ・シリコンバレーで、2006年に開設されたCitizen Space(シチズンスペース)と言われています。利用者の職種はテック系のほか、デザイナー、編集者、ライターなど。フリーランスや起業家、スタートアップ企業などが同じ場に集うことで、自然と交流が生まれ、新たな発想や人脈の形成が行えることから、コワーキングスペースはシリコンバレーから世界中に広がっていきました。今となっては、大企業がイノベーションを促進するための場として活用しているケースも見受けられます。
コワーキングスペースは次のようなことに利用できます。
ワーキングスペース(仕事場)である以上、第一にこれは欠かせません。まずWi-Fi、電源は基本で用意されていますが、多くのコワーキングスペースではビジネス用の高速回線を契約していることが多いようです。外出先で仕事をする際、カフェなどを利用する人も多いと思いますが、その時によくある「せっかくWi-Fiありのカフェに入ったのに、回線が不安定で遅い」なんてことはまずありません。
他には外部からの来客も利用可能な会議室を用意しているスペースも少なくありません。ホワイトボードやTVモニター、プロジェクターなども多くの場合は備品として用意されています。
フリーアドレス(座席自由)制度によるオープンなデスクスペースのほか、フリースペースやフリードリンクのカフェスペースを用意しているコワーキングスペースも多く見られます。オープンスペースでは様々な職種の利用者と交流ができるので、新たなアイデアや、新たなビジネスパートナーとの出会いも待っているかもしれません。
多くのコワーキングスペースには大きく2種類の利用プランが用意されています。
毎月定額を支払います。利用回数が多く料金を安くしたい場合は「月額制」を利用しましょう。
一日利用の場合は「ドロップイン」です。移動の多い人やいろんなコワーキングスペースを使いたいという人は「ドロップイン」をセレクトすると良いでしょう。
具体的にどのようなコワーキングスペースがあるのでしょうか? 日本におけるコワーキングスペース最先端の地である東京の渋谷を例にいくつかのスペースをご紹介します。
「仕事やライフワークの活動拠点として」「出先からの立ち寄り所として」「自宅やオフィス以外の第三の場所として」「セミナーや各種イベント会場として」「 情報交換や交流の場として」とユーザーごとに自由なスタイルで活用するスペースを標榜している〈Connecting The Dots〉。その渋谷拠点である〈Connecting The Dots SHIBUYA〉は、リニューアルしたばかりのApple 渋谷の隣。仕事中に何かしらの備品が必要になってもすぐ買いに行けそうですね。2012年に誕生し、会員数は現在6000人を超えるという一大コミュニティとなっています。
Connecting The Dots SHIBUYA
渋谷区神南1-20-7 川原ビル4階・6階
03-6416-0596
2003年にスタートした〈co-lab〉。入居者の交流イベント開催のほか、外部クライアントから〈co-lab〉に依頼があった場合は各専門領域のクリエイターや関係者によるチームを編成するといった試みを行っているのが特徴でもあります。その渋谷拠点である〈co-lab渋谷キャスト〉は、キャットストリートの入り口にできた新たな複合施設〈渋谷キャスト〉内にあります。単に仕事をするだけでなく新たな仕事領域を広げていきたい人にとって貴重なハブとなってくれそうです。
co-lab渋谷キャスト
東京都渋谷区渋谷1-23-21 渋谷キャスト 1-2F
03-5778-9173
最後に紹介するのは銭湯を併設するコワーキングスペースBathHausです。仕事への集中、コミュニケーションの活性化、ときには気分転換など、コワーキングスペースはさまざまメリットを提供してくれる場所です。このBathHausは「この仕事を終えればひとっ風呂!」なんて、さらに一歩進んだリフレッシュが楽しめそうです。モチベーション維持にも貢献してくれそうです。
BathHaus
東京都渋谷区西原1丁目50-8
アクセス便利な渋谷で、2,000㎡を超える面積のビル1棟すべてがコワーキングスペースというWORK COURT渋谷松濤。全10階層を24時間365日利用可能で、時間を気にせず利用可能です。すべてのフロアが、異なるコンセプトの空間で、そのときの気分や目的に応じて最適なスペースを選択できます。スタートアップ企業や起業家を中心に、さまざまな業種で活躍する会員の方が多く、ふとしたきっかけでビジネスパートナーに出会える環境です。大小さまざまな会議室、WEB会議や電話OKのフロアが多数など、ミーティングの場所で悩むことはなさそうです。
WORK COURT渋谷松濤
東京都渋谷区松濤1-28-2
自分に合ったコワーキングスペースを見つけよう
以上、コワーキングスペースの概要やその特徴、そして渋谷のコワーキングスペースを3軒ご紹介しました。シリコンバレーで生まれたコワーキングスペースも世界中に広まり、ここ日本でも独自の進化を遂げ始め、それぞれのスペースごとに違ったカルチャーを生み出しているようです。起業家やフリーランスのクリエイターなど、新たなコラボレーションを求めている方には特におすすめと言えるでしょう。まずは「ドロップイン」で色々なコワーキングスペースを試して、お気に入りのスペースを見つけてみてはいかがでしょうか。
PHOTO:Connecting The Dots SHIBUYA・co-lab・Getty Images
TEXT:PreBell編集部
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