2024.05.17 XプレミアムユーザーにAIの恩恵を受けられる新機能が登場
近年、人工知能(AI)の発展は目覚ましく、その活用が幅広い分野で期待されている。そうした中、世界的SNSサービスのXでも新たな試みが始まった。5月8日、Xではプレミアムユーザー向けに、チャットbot型生成AI「Grok」の利用が可能になったのだ。
Grokは、イーロン・マスク氏が手掛ける米AI企業「xAI」が開発したAIで、Xのメニューから簡単にアクセスできる。プレミアムユーザーはチャット形式で質問を投げかけると、Grokが自然な文章で回答してくれる。
回答はXに投稿したり、DM(ダイレクトメッセージ)で共有できる。使い勝手はChatGPTなどの先行サービスと同様だが、Grokは画像などのマルチモーダルにも対応している。ただし、現時点のX版ではテキストベースの入出力にとどまっている。
面白い点は、「標準モード」と「ユーモアモード」の2種類のトーンから選べることだ。標準モードは的確な回答を心がける一方、ユーモアモードはクールでユーモア交じりの返答をしてくれる。
GrokがX上の投稿を解析
発表からわずか数日で、X上ではGrokを活用したさまざまな事例が公開され始めた。特に注目を集めているのが「Stories on X」という機能だ。これは、GrokがXの投稿を解析し、プレミアムユーザー向けにパーソナライズされたトレンドトピックの要約をキュレーションする機能だ。
ユーザーはXのExploreタブから「For You」を選ぶと、自分に合わせてGrokがセレクトしたトピックの概要を閲覧できる。ただし、Grokは人間のように完全無欠なわけではなく、誤った情報を生成したり、要約を間違えたり、一部のコンテンツを見逃してしまうリスクがあるため、ユーザー側が注意する必要がある。
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock