Xのブロック機能大幅改修へ、透明性重視の新仕様に懸念の声
Xが10月17日、サービス内の「ブロック機能」において大幅な仕様変更を実施することを正式に発表した。新仕様では、ユーザーが他のアカウントをブロックしても、ブロックされた側は公開投稿を閲覧できるようになる。これはイーロン・マスクCEOが以前から示唆していた方針の具体化となる。
Xは公式アカウント「@XEng」を通じて変更の背景を説明。現行のブロック機能が、ブロックした相手に関する有害情報や個人情報を投稿する目的で悪用されているケースがあると指摘。今回の変更により、そうした行為の監視が可能となり、プラットフォームの透明性向上につながるとしている。
ただし、新仕様においてもブロックされたユーザーによる「いいね」「リポスト」「リプライ」などのエンゲージメントは引き続き制限される。また、投稿を完全に非表示にしたい場合は、アカウントを非公開設定にすることで対応可能だとしている。
相次ぐ批判の声
この仕様変更に対し、国内外のユーザーから強い反発の声が上がっている。特に、ストーカー対策などでブロック機能を活用してきたユーザーからは、「投稿を見られたくない相手から見られてしまう」という本質的な問題が指摘されている。
17日午前中には「ブロック」が日本のトレンド1位となり、「ブロックの意味がない」「改悪」といった批判的なコメントが相次いでいる。また、「リプライが来ないだけでなく、表示自体させたくない」「ミュート機能との違いが分からない」といった声も多く見られる。
さらに、この変更を受けて、MisskeyやBlueskyといった代替SNSの名前がトレンド入りするなど、プラットフォームの移行を検討するユーザーも出始めている。マスク氏は2023年8月の時点で「将来的にブロック機能を廃止したい」との意向を示しており、今回の変更はその第一歩となる可能性も指摘されている。
結果として、この仕様変更は、利用者のプライバシーや安全性の確保と、プラットフォームの透明性向上という二つの価値観の衝突を浮き彫りにしている。
【関連リンク】
・「まもなくブロックが変わります」⇒Xの告知に「いやブロック機能の意味ない」と困惑続出(BuzzFeed)
https://www.buzzfeed.com/jp/kenjiando/x-block-1017
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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