X(旧Twitter)のインプレゾンビ撲滅へ、救世主的拡張機能の登場
短文共有SNSのX(旧Twitter)において、「インプレゾンビ」と呼ばれる迷惑投稿が蔓延し、多くのユーザーを悩ませている。
これらは、botやスパムアカウントによる「インプレッション稼ぎ」を目的とした投稿で、無関係な内容や質の低い投稿、全く関係のない外国語の文章などが大量に存在する。特に人気のポストの返信欄を中心に埋め尽くされ、多くのユーザーが「地獄のよう」と嘆く事態となっていた。
この状況を打開すべく、itokoba67氏が開発した「x-zombie-killer」という拡張機能が注目を集めている。この拡張機能は、Chromeウェブストアで無料公開されており、Google ChromeやMicrosoft Edgeなど、主にパソコン版ブラウザで利用可能だ。インストールも簡単で、特別な設定も不要なため、多くのユーザーに重宝されている。
x-zombie-killerの主な機能は、アラビア文字やサンスクリット文字を含む投稿、絵文字のみの投稿、日本語のスパム表現を含む投稿を非表示にすることだ。日本語のスパム表現には「プロフみてね」「ぷろふから」「paypay送ります」「固ツイ」などの常套句(ジョウトウク)が含まれており、高い精度で迷惑投稿を排除できる。さらに、非表示にした投稿数も画面右上にカウントされるため、どれだけの「ゾンビ」を撃退したかが一目で分かる仕組みになっている。
ユーザーの反響と今後の課題
x-zombie-killerの効果は絶大で、導入したユーザーからは「まるで魔法のよう」「快適になった」「もはや手放せない」といった絶賛の声が上がっている。ある有名配信者の返信欄では、300近くあったゾンビ投稿が一斉に非表示になり、ユーザーを喜ばせた。また、「消したゾンビ数」という表示に遊び心を感じるという意見も多く、機能性だけでなく楽しさも兼ね備えた拡張機能として評価されている。
この拡張機能の人気は急速に広がり、わずか4日間でインストール数が2.3万回から5万回に増加。2024年7月27日時点では7万インストールを突破するなど、日本のX利用者を中心に急速に普及している。
一方で、本来はプラットフォーム側が対応すべき問題をユーザー側で解決せざるを得ない状況に疑問を呈する声も多い。Xの運営側とポスト投稿者の双方に「収益増加」というメリットがある構造上、プラットフォーム側の対応は遅れがちだ。そのため、ユーザーは自衛手段としてこうした拡張機能に頼らざるを得ない状況が続いている。
また、x-zombie-killerにも課題はある。ブラウザの拡張機能であるため、アプリ版やスマートフォンでは使用できない点だ。ただし、Android向けのKiwiブラウザーやiOS向けのOrion Browserなど、拡張機能が利用可能なスマホ向けブラウザアプリからは利用できるため、一定の対策は可能だ。
しかし、強力なフィルタリング機能ゆえに、ごく僅かな正当な投稿も非表示になる可能性がある。そのため、ユーザーは適宜調整を行い、自分にとって最適な設定を見つけることが重要となる。
【関連リンク】
・Xのインプレゾンビを消すChrome拡張を使ってみた(GIZMODO)
https://www.gizmodo.jp/2024/07/x-zombie-killer.html
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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