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GPUとは?CPUとの違いやAIとの関連性について解説

「GPU」は現代のAI技術を大きく前進させているパソコンの一部ですが、その具体的な役割を詳しく知らない方も多いでしょう。

この記事では、高速な画像処理を可能にするGPUの役割と種類、選び方を詳しく解説します。

さらに、GPU選定の際に必要な動作環境のポイントについても触れます。

これらの知識を身につけることで、最適なパフォーマンスを引き出すことができます。

GPUとは

GPU(Graphics Processing Unit)は、画像描写、動画再生、3Dグラフィックスの計算処理を行う装置です。

特に3Dグラフィックスや大量の映像データを扱う場合に重要です。

最近ではAI需要の増加に伴い、AI企業がゲーム用GPUを買い占める傾向があり、その結果、グラフィックボードの価格が高騰しています。

GPUとCPUの違い

GPUとCPU(Central Processing Unit)は、共にコンピューターの処理装置でありながら、その目的、処理対象、速度に違いがあります。

CPUは複雑な処理を得意とし、汎用的なタスクを行います。

一方、GPUは単純な作業の高速処理を得意とし、主に画像処理を担当します。

メモリの種類も異なり、CPUはRAMを、GPUはVRAMです。

メモリはCPUやGPUがデータを一時的に記憶するための装置で、作業台のような役割を果たします。

GPUの種類

GPUには、「内蔵GPU」と「単体GPU」の2種類があります。

内蔵GPU

内蔵GPUは、パソコン内のCPUなどの部品に組み込まれている画像処理ユニットです。

最近のパソコンはGPUがCPUに内蔵されているため、特に3Dゲーム、画像や映像処理などをしない人にとってはGPUの存在を意識する必要はありません。

内蔵GPUはマザーボード上(オンボード)で動作し、パソコンの画像出力機能を提供します。

メモリやCPUの処理能力を内蔵GPUに配分しているため、高負荷の処理には耐えられません。

単体GPUと比較して性能は劣りますが、価格が低く、発熱量や電力消費が少ないという利点があります。

単体GPU

単体GPUは、内蔵GPUでは不十分な性能を補うため、またはGPUが搭載されていないモデルに対して、別途グラフィックボードと組み合わせて追加する部品です。

画像・映像を鮮明かつスムーズに表示するためには、このような外部パーツとしての単体GPUが必要となります。

内蔵GPUと比較して高性能ですが、消費電力が多くコストも高いのが特徴です。

大手GPUメーカーにはNVIDIA社やAMD社があり、彼らの製品はグラフィックカードという形で提供されます。

グラフィックカードは多様で、グラフィック性能の調整が容易で、また取り付けや取り外しも簡単です。

GPUの選び方

GPU選びであれば「必要動作環境」や「推奨動作環境」を満たすグラフィックボードを選ぶことが重要です。

推奨環境を上回る製品を選べば、ゲームは快適に動作します。

例えば、人気ゲーム「FINAL FANTASY XIV Online」であれば以下のような動作環境が推奨されています。

必要動作環境 推奨動作環境
OS Windows® 10 64 bit, Windows® 11 64 bit Windows® 10 64 bit, Windows® 11 64 bit
CPU Intel® Core™i5 2.4GHz 以上 Intel® Core™i7 3GHz 以上
RAM 4GB以上 8GB以上
GPU NVIDIA® Geforce® GTX750以上
AMD Radeon™ R7 260X 以上
NVIDIA® Geforce® GTX970 以上
AMD Radeon™ RX 480 以上
ハードディスク/SSD空き容量 80GB以上 80GB以上
画面解像度 1280x720 1920x1080

(FINAL FANTASY XIV Onlineより)

次にAI画像生成で有名なStable Diffusionの推奨スペックの紹介です。

推奨動作環境
OS Windows® 64 bit 以上
CPU Intel® Core™i5~i7 Ryzen 5~7 以上
RAM 16GB以上
GPU VRAM12GB以上
(NVIDIA® Geforce® RTX 30や40)
ハードディスク/SSD空き容量 512GB以上

これらの情報はWenサイト上に記載されているので、GPUやグラフィックボード購入前には必ずチェックしましょう。

また、この他にも冷却性能や消費電力等もチェックすべきポイントです。

冷却性能でパフォーマンスの低下を防ぐ

良好な冷却性能は、パフォーマンスの低下を防ぐために必要な機能です。

特に、放熱効果の高いトリプルファンやヒートシンクを備えたものを選ぶと良いです。

冷却方式はファンタイプ、ファンレス、水冷の3種類があります。

ファンタイプは最も一般的です。

水冷は静音性が高いですが、価格が高いというデメリットがあります。

ファンレスは処理性能が低い傾向がありますが、ケースの空きが少ない場合には有効です。

パソコンの最大消費電力以内に収める

次に、高性能のGPUやグラフィックボードは、消費電力が大きいのが一般的です。

一部のグラフィックボードはPCの電源から直接電力が必要で、消費電力と部品を確認し、最大消費電力内に収まるか確認しましょう。

GPUが注目を集めている背景

ディープラーニングというAIの学習手法は、大量のデータから学び、判断を下す技術です。

このディープラーニングを使えば、例えば101種類の物体を80%以上の精度で認識できます。

このような結果を得るためには、高性能なGPUが必要となります。

GPUは、CPUと比べて複雑な処理は得意ではありませんが、同じ計算を高速で繰り返すことが得意です。

そのため、AIの開発にはGPUが使われることが多く、AIと同時にGPUも注目を集めています。

GPUについてのまとめ

本記事では、GPUの種類と選び方、GPUが注目を集めている背景について解説しました。

GPUは画像処理に特化した装置であり、CPUと異なり高速な処理能力を持ちます。

GPUの選び方としては動作環境以外にも、冷却性能や消費電力などを考慮することが必要です。

GPUは現代のコンピューティング技術において、特にAI分野において不可欠な存在となっており、その選択には用途に応じた慎重な検討が求められます。

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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