ペイパルマフィアとは何か?「天才実業家集団」と言われるグループを徹底解説
日本で生活をしていても、Tesla、YouTube、LinkedInといったサービスや製品を耳にすることが多いです。
これらに加えて、Yammerといったサービスも聞いたことがあるかもしれません。
これらのサービス全ては、「ペイパルマフィア」と呼ばれるグループによって作られたものです。
「天才実業家集団」とも言われるこのグループは、ペイパル創業者のイーロン・マスクやピーター・ティール(Facebookの初期投資家)など、一流のビジネスリーダーからなる集まりです。
本記事では、ペイパルマフィアの歴史、メンバー、彼らのビジネス哲学などを詳しく解説していきます。
- ペイパルマフィアは、1998年にPayPalというオンライン決済サービスを共同創業したメンバーで構成されているグループ
- Teslaの創業者のイーロンマスク氏、元弁護士でFacebook初期投資家のピーターティール氏等がメンバーにいる
- リスクを取ること、市場を独占すること、影響力を持つこと等の哲学がある
目次
ペイパルマフィアは、1998年にPayPalというオンライン決済サービスを共同創業したメンバーで構成されているグループです。
初期は、イーロン・マスク氏(Tesla創業者)、ピーター・ティール氏(投資家、元トランプ政権政策顧問)、マックス・レブチン氏(金融サービスAffirm創業者)の3人を中心に形成されました。
PayPal 自体は急速に成長し、2002年にeBayによって買収されました。
この買収後、メンバーは独自の道を歩むこととなります。
ぺイパルマフィアが歩んでいった道のなかで主なものを2つに分けて解説していきます。
イーロン・マスクは特に有名です。
電気自動車メーカーのTesla、宇宙開発を行う企業のSpaceXといった企業の創業者です。
Teslaは創業してから数十年で、創業80年近い日本のトヨタの時価総額を抜きました。
その後、スペースXといった企業を設立し、エネルギーと交通の分野において世界規模の大きな影響力を持っています。
今後、SpaceXの展開するStarlinkというサービスを使うことにより、インターネット通信の分野でも大きな影響力を持つようになることも考えられます。
2014年と2017年に来日したり、Teslaの事業でPanasonicと戦略的パートナーシップを結ぶ等、日本とも大きな関係を持っている実業家です。
ぺイパルマフィアには、投資家のピーターティールも含まれています。
ピーター・ティールは、スタンフォード大学ロースクールで法学修士号を取得し、弁護士としてのキャリアをスタートさせたという経歴を持ちます。
その後、法律の世界では満足できないと感じ、起業の道に進むことを決意します。
1998年、ピーターティールはイーロン・マスクやその他の創業者と出会い、共同でオンライン決済サービスのPayPalを創業します。
当時はまだオンラインショッピングの黎明期であり、その成長とともにペイパルは急速に成長し、オンライン取引の手段として大きな成功を収めました。
2002年にeBayによって買収されるまで、PayPalのCEOとして活躍しました。
ペイパルの成功後、ピーターティールは独自のビジネスキャリアを築いていきます。
ファウンダーズ・ファンドというベンチャーキャピタル会社を設立し、数々のスタートアップ企業に投資を行いました。
その中には、FacebookやSpotify、SpaceXなど、後に大成功を収める企業も含まれています。
ペイパルマフィアは、イーロン・マスクやピーター・ティールを含む一流の実業家たちからなるグループです。
そのため、ペイパルマフィアは独自のビジネス哲学を持っています。
以下では、ペイパルマフィアの哲学について詳しく解説します。
主なものは以下の3つです。
・リスクを取ること
・市場を独占すること
・影響力を持つこと
以下に詳しく解説していきます。
ペイパルマフィアのメンバーは、リスクを取ることに積極的な姿勢を持っています。
一般的には「リスクは怖い」、「安定をすることが一番」という考えが多いです。
ですが、ペイパルマフィアは真逆で新しいアイデアや技術への投資を厭わず、大きなチャレンジをするという考えを持つことで、成功を収めてきました。
自分のキャリアという観点だけではなく、ビジネスに対する姿勢も同じです。
安定した市場への参入や既存のビジネスモデルの模倣ではなく、未踏の領域や新たな市場を作ることに挑戦するという選択をしています。
このリスクを取る姿勢は、ペイパルマフィアのメンバーがビジネス界で独自の地位を築く一因となっています。
ペイパルマフィアのもう一つの重要な哲学は、市場独占の追求です。
ペイパルマフィアは市場の独占を目指し、競争相手を圧倒することを目標としています。
ビジネスのトップに立ち、市場を牽引することで大きな影響力を持つことを追求しています。
実際、イーロンマスクはTeslaを創業後数十年で、自動車メーカーの時価総額で圧倒的1位となる地位を獲得しました。
そのためには、革新的なアイデアや技術を導入し、市場の主導権を握ることに重点を置いています。
Teslaの例でも、通常のエンジン自動車ではなく、電気自動車に特化することで市場の主導権を握ることができました。
こうすることで、会社の利益を最大化し、競争優位性を確保することができるとペイパルマフィアのメンバーは考えています。
ペイパルマフィアの哲学として最も核となるのが、「影響力を持つこと」です。
実際、ペイパルマフィアが創業したビジネスの多くは、彼らの社会的および経済的な影響を与えています。
また、産業の変革や効率化を促し、経済成長を牽引する役割を果たしています。
たとえば、Teslaが流れを作った電気自動車という流れは、他の自動車メーカーにも波及しました。
実際、日本のトヨタ自動車、日産自動車、ホンダといったメーカーもTeslaの流れを受けて電気自動車への移行を始めています。
このような観点で、ペイパルマフィアの活動は技術の進歩にも貢献していると考えられます。
ペイパルマフィアは、イーロン・マスクやピーター・ティールを中心としたPayPalの創業に携わった実業家集団です。
ぺイパルマフィアの起業家精神とアイデアは、ビジネス界に大きな影響をもたらしています。
ペイパルマフィアのメンバーたちは、ビジネスの世界での成功と影響力を追求する一方で、市場の独占や競争排除などの批判も浴びています。
今後、TeslaやYouTube等のサービスを見る際には、どのようにペイパルマフィアがビジネスを動かしているかにも注目をしてみてください。
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PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部
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