2023.03.28 インターネットFAXとは? 作業効率化が叶うインターネットFAXの特徴とサービス選びのポイントを解説
まだまだFAXが利用されることの多い日本のビジネスシーン。大量にFAXをやり取りする方も、滅多に使わないけど利用機会がある方も、インターネットFAXを利用してみてはいかがでしょうか。そこで今回は、ネット回線を使ってFAXを送受信可能にするための「インターネットFAX」について、通常のFAXやファイル転送サービスの違い、どんな人に向いているサービスなのか解説します。 おすすめサービス3選の情報も併せて紹介いたしますので、比較・検討時にもぜひお役立てください。
一言で説明するならば、インターネットFAXとは電話回線ではなくインターネットを利用してFAXの送受信が行えるサービスです。
FAXを持っていなくてもPCやスマホ、タブレットなどで簡単に使えるため、FAXの使用頻度が低かったりそもそもFAXを置くスペースはないが、先方とのやりとり等でFAXを使う機会がある方には、費用や手間の削減などメリットが大きなサービスと言えます。
【参考】FAX/ファイル転送サービスとの違い
通常のFAXはFAX機器同士で通信を行いますが、インターネットFAXにおいて送受信側どちらかはFAX機器でなくPC、スマホやタブレットでFAXをやり取りすることができます。
ファイル転送サービスはデジタルデータをやり取りしますが、インターネットFAXはデジタルデータを送信して受信側がFAX用紙で出力、あるいは複合機などで紙の書類をスキャンして送ったFAXをデジタルデータとして受領し、閲覧やダウンロードすることができます。
続いて、インターネットFAXを検討している人に特に知っておいてもらいたい特徴を3つ紹介いたします。
メールが普及した現在でも、日本国内でFAXは広く使われています。業務上どうしてもFAXで送受信しなければならない機会がある方も少なくないのではないでしょうか。
特に困るのがテレワーク環境でのFAX利用です。会社で仕事をしている場合は複合機で送受信できますが、自宅のほかカフェなどの外出先で仕事をしている場合、FAX機器が手元にないことがほとんどですよね。そんなとき、インターネットFAXであればいつでもどこでもぱぱっと対応可能。わざわざFAX送受信のために外出する必要がなくなります。
インターネットFAXを利用すれば、複合機などのFAX機器が不要となるため、導入コストや維持コストの削減が実現できます。とくに受信側の場合は印刷用紙やトナーなどの消耗品コストも節約することができるでしょう。
またFAXを使っていて困るのがデータ管理です。「本当に送れているのだろうか?」と不安になってわざわざ相手に電話をかけたり、受信したFAX用紙が見つからず探し回ったことはないでしょうか?
インターネットFAXでは送受信の履歴がデジタルデータで残り一覧できるため、そうした煩わしい手間が大きく緩和されます。
上記のような特徴から、インターネットFAXは以下のような方におすすめです。ただどのような方であっても、デジタル上でデータを管理したいというに方であれば取り入れるメリットは大きいでしょう。
- FAX機器を購入・導入したくない人
- FAXの利用頻度は低いが、たまに使う人
- FAXを利用するが、ペーパーレス化したい人
- FAXの送受信をデジタルで管理したい人
ここではインターネットFAXの導入を検討する際や、インターネットFAXサービスを選ぶ時に押さえておきたいポイントや注意点を紹介します。
・現在使用しているFAX番号が使えるか
すでにFAXを多用している場合、まず現在のFAX番号がそのまま使用できるかどうかを確認したいところです。FAX番号を変える必要がある場合、その周知の連絡に大きな手間や人的コストがかかってしまいます。
・セキュリティ対策は問題ないか
インターネットFAXは送受信履歴がデジタルデータで管理できるからこそ、特にセキュリティーは気をつけておきたいところ。信頼できる企業が運営しているサービスかどうかの与信調査を行ってから契約するようにしましょう。
・利用可能なデバイスをチェック
インターネットFAXはサービスによって利用できるデバイスが異なります。ご自身やその他スタッフがどんな環境で利用するのかをもとに、最適なサービスを選択しましょう。
・受信料金
インターネットFAXはサービスごとに料金体系が異なります。完全受信無料のサービスもあれば、特定のページまで受信が無料となる場合など千差万別。自分が送信することが多いのか、受信することが多いのか、そしてその数はどれくらいなのかに応じてサービスを選びましょう。
・通知機能があるか
インターネットFAXでFAXを受信しても気がつかなければ意味がありません。特に、受信回数が少なく、確認が日常業務になっていない場合、メールや専用アプリなどを使っての通知機能はマストと言えるでしょう。
・送受信の通信環境は安定しているか
インターネットFAXには、インターネット回線を使って送受信を行うサービスと、電話回線を使うサービスがあります。電話回線の方が安定するとも言われていますが、一方で災害時などはインターネット回線が優位だとも言われています。
最後にPreBell編集部が厳選したインターネットFAXサービスを3つご紹介。月額制やポイント課金制などそれぞれ異なった料金形態を展開しているので、導入コストや利用頻度などからご自身にあったものをご検討ください。
eFAX(イーファックス)
eFaxは国内でも導入実績が多いインターネットFAXサービスです。
専用スマホアプリが用意されており、デバイス問わず利用が可能。最大5か所、同じFAX番号で受信することができます。また、FAX番号を全国47都道府県の番号から選べるのが大きな特徴です。
利用料金は月払いと年払いから選択でき、月払いは1,980円/月、年払いでは19,800円/年です。送受信が毎月150ページまで無料のため、導入コストの削減も期待できます。151ページ目以降は11円/ページとなります。
秒速FAXは送信専門の「秒速FAX 送信」と送受信ができる「秒速FAX Plus」という2種類のサービスを展開しています。
「秒速FAX 送信」は入会金・初期費用、月額基本料が0円で、送信単価が1ページ7円〜。利用ごとにポイントを購入する前払い課金制のためシンプルな仕組みが特徴。
「秒速FAX Plus」の場合、入会金・初期費用は1,650円。受信頻度に応じて月額基本料550円からプランを選ぶことができ、専用のFAX番号を取得する仕組みとなっています。
また通信の暗号化のほか、国内受信サーバの使用などセキュリティ対策にも力を入れているようです。
MOVFAX(モバックス)
MOVFAXはビジネスFAXソリューションにおいて30年以上の実績を持つ日本テレネット株式会社が提供・運営するサービスです。そのため日本のビジネスシーンに最適化された使いやすいインターフェースが特徴となっています。
料金プランはスタンダードとプレミアムの2種類。個人事務所や中小企業向けのスタンダードは980円/月、複数ユーザーで自動振り分け機能など高度な管理機能を使えるプレミアムは3,980円/月です。送受信の料金はどちらも変わらず、受信は1,000枚/月まで無料。送信は1送信2枚まで8円です。
以上、インターネットFAXの概要や利用時に押さえておきたいポイント・注意点の解説でした。
ほとんどFAXを使わない方にも、FAXを多用する方にもインターネットFAXはコスト削減やデータ管理の観点からとても便利なサービスです。業務上FAXを利用しなくてはならない方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、インターネットFAXサービスには基本的にインターネット回線が必要です。作業を効率化させるためにも、普段からネットの回線速度に満足していない人は回線の見直しや対策を行いましょう。
今のインターネット環境に満足していない方や、そもそも自宅のインターネット環境が整備されていないという方はぜひこちらの記事もご覧ください!
TEXT:坂上春希
PHOTO:PreBell編集部、Getty Images