インターネットの通信速度が遅い! 各回線の速度測定&回線の選び方を解説
インターネットとともに暮らしていると言っても過言ではない今の生活。動画視聴やネットで調べ物をしている時のサイト表示スピードなど、通信スピードの速さが暮らしの快適さに大きく影響しています。
そこで、今のインターネット環境に満足していない方や、新しく回線を検討している方に、ぜひ快適なインターネット回線を手に入れてもらうため、この記事では「回線の基礎知識と回線の選び方」を簡単にご紹介しています。
「光回線」や「ADSL」「モバイルルーター」など自宅でインターネットを利用する方法はたくさんあってどれを選択したらいいか分からない!という回線初心者でも、わかりやすく各回線の違いや各回線の速度比較をしているのでぜひ最後までご覧ください!
POINT
- 光回線は最大1Gbpsの速さで接続できる
- データ通信の速さは主にダウンロード速度を見ると良い
- 他回線に比べて光回線は爆速
各回線の通信速度比較を行う前に、データ通信における必須知識をご紹介いたします。
まずはデータを転送する際に使われる単位のbps(ビーピーエス)です。
bpsとは1秒間に何ビットのデータを転送できるかを表しています。主に見るであろうkbpsやMbps、Gbpsが転送しているビット数は下記の通りです。bps値が大きければ大きいほど通信速度は速くなります。
・1kbps=毎秒1,000ビット
・1Mbps=毎秒100万ビット
・1Gbps=毎秒10億ビット
ビットとは?
ビットはコンピュータが扱うデータの最小単位を表しており、表示は1か0のいずれかで処理されています。
前述したビット数をデータ容量の単位であるバイト換算すると下記の通りです。
・1kbps=毎秒0.125KB
・1Mbps=毎秒125KB
・1Gbps=毎秒125MB
通信速度でよく見る数値はMbpsなので、1Mbpsが毎秒何KB送信するとだけ覚えておくと良いでしょう。
さらにデータ通信では、アップロード(上り)とダウンロード(下り)で通信速度が異なります。
アップロード(上り)は、メール・LINEの送信やSNSの投稿など通信端末からインターネット上にデータを送ること、またその速度のことを言います。
ダウンロード(下り)は、インターネット上のデータを通信端末が受け取ること、またその速度のことを言います。
例えば、サイトの閲覧や動画視聴で接続が重いと感じている場合は、ダウンロード速度の遅さが原因です。
上記を踏まえると、普段インターネットを使っていて特に気になるのは「下りの遅さ」ではないでしょうか? 下りの速度をもう少し詳しく見てみましょう。
快適にインターネット通信が行える下りの接続速度は100Mbpsとされておりますが、下記の通り用途毎によって最適な速さの目安があります。
・サイトやSNS閲覧:1Mbps~
・動画視聴:5Mbps~
・オンラインゲーム:100Mbps~
特に、リアルタイム対戦系のオンラインゲームはフレーム単位の速度を求められるため、それに対応しうる接続速度が必要になります。
一方、普段からサイトの閲覧や動画視聴がメインなのであれば、そこまで速さにこだわる必要はありません。
主に利用する用途を確認し、インターネット環境を見直すなどの選択肢をとりましょう。
回線選びに最低限必要な知識を学んだところで、次の見出しでは各回線の速度を比較してみましょう。
ちなみに……そもそも回線速度が基準と比べて「遅い」のか気になる方がいましたら、先に通信速度の測定をするのもありでしょう。
Googleのインターネット速度テストやFAST.comのようなスピードテストサイトを使うことで、ワンクリックで簡単にインターネットの接続速度を計測することができます。「ネットが遅い」と感じたらぜひ使ってみることをおすすめします。
▼インターネットの接続速度を計測するならこちらの記事をご覧ください。
回線の速度が遅い。快適な利用に必要なスピードの目安と測定方法、改善策を解説
それでは回線選びの基準となる接続速度に焦点をあて、回線の通信速度を比較していきましょう。比較する際の状況としてはYouTubeで標準画質(480p)の動画を10分見る場合を想定します。
標準画質(480p)の10分動画は、データ通信量にして約100MBです。データ通信量が約100MBの動画を読み込む時間を元に比較していきます。
比較対象は下記4つの回線です。
・光回線
・モバイルルーター
・ホームルーター
・ADSL
接続速度それぞれの平均から動画の転送時間を計算していきます。
まずは光回線です。光回線とは光ファイバーケーブルを使用したインターネット回線のことで、主にWi-Fiルーターや有線ケーブルを利用し接続します。
平均190Mbps程度の速さで接続します。
■動画の転送時間算出に必要な情報
・動画のデータ容量:100MB
・速度:190Mbps
伝送効率100%と仮定した場合の転送時間は4.4秒。
100MBの動画は最速4.4秒で読み込まれるのが分かります。
▼「光回線」についての詳しい記事はこちら。
インターネットといえば「光回線」 その特徴、サービスの種類をチェック
伝送効率とは
インターネット上でデータ転送時、無線やケーブルを使用した際に一部のデータが損失、IPアドレス情報など付与されます。
伝送効率は実際のデータより増減するなどの条件を考慮した上で、回線速度に対する実際の速度割合を指しています。
次にモバイルルーターです。モバイルルーターとは、その名の通り持ち運びができる小型Wi-Fiルーターのことでスマホと同じく携帯電話(モバイル)回線を利用して繋ぎます。
平均20Mbps程度の速さで接続します。
■動画の転送時間算出に必要な情報
・動画のデータ容量:100MB
・速度:20Mbps
伝送効率100%と仮定した場合の転送時間は41.9秒。
100MBの動画は最速41.9秒で読み込まれるのが分かります。
▼「モバイルルーター」についての詳しい記事はこちら。
フリーWi-Fiの不安はこれで解消!外出先のインターネットはテザリングにお任せ
続けてホームルーターです。ホームルーターとは、モバイルルーターと同じく携帯電話(モバイル)回線を利用してインターネット回線に接続する自宅据え置き型のルーターです。工事がいらず、コンセントに差すだけで開通できるのが特徴です。
平均24Mbps程度の速さで接続します。
■動画の転送時間算出に必要な情報
・動画のデータ容量:100MB
・速度:24Mbps
伝送効率100%と仮定した場合の転送時間は35秒。
100MBの動画が最速35秒で読み込まれるのが分かります。
▼「ホームルーター」についての詳しい記事はこちら。
ホームルーターと固定回線ってどう違うの?メリットや正しい選び方、注意点について
最後はADSL回線です。ADSL回線は電話回線を利用して通信を行う接続方式のことです。
平均10Mbps程度の速さで接続します。
■動画の転送時間算出に必要な情報
・動画のデータ容量:100MB
・速度:10Mbps
伝送効率100%と仮定した場合の転送時間は1分23.9秒。
100MBの動画が最速1分23.9秒で読み込まれるのが分かります。
このADSL回線、実は最長でも2024年3月末をもってサービスが終了することが決まっているため、もし現在お使いの回線がADSLの場合、早めに回線移行を検討しておくのがおすすめです。
▼「ADSL」についての詳しい記事はこちら。
もうすぐADSLのサービスが終了!終了前にやるべきこと、自分に合った通信回線の選び方
各回線の比較通り、数あるインターネット回線の中でも接続速度が速いインターネットは「光回線」ということが分かりました。
光回線は他の回線と比べ、工事が必要という手間こそかかりますが、光ファイバーケーブルの技術を利用することによって、大容量のデータを速く、スムーズに送受信できるのが特徴です。そのためほとんどの光回線は、下りで最大1Gbpsの通信速度を出すことができるのです。
ただ、光回線を提供する通信サービスの公式HPなどに記載されている数値はあくまで理論上の最速値であり、「実測値」は100~200Mbps程度です。しかし、100Mbps以上の速度が出れば、接続速度を求められるオンラインゲームでも快適に使うことができます。
この章ではインターネットの速度改善のために光回線を検討している方に向け、光回線を選ぶポイントを解説いたします。(すでに光回線をご利用の方はお次の見出しをご覧ください!)
安定して接続ができる光回線を利用するには、要点を抑えてインターネット通信サービスを選ぶ必要があります。
・インターネット光回線の平均速度
・レンタルするWi-Fiルーターの最大速度
・インターネットが混雑するかどうか
選ぶポイントを主に解説していきます。
光回線は最大速度が1Gbpsと記載されるのが多く、どのサービスが一番速いなどの優劣を決めるのは難しいです。
判断基準として大切なのは光回線の平均速度。
実際に契約している人の利用環境、時間帯など様々な条件下で計測した結果は平均速度と呼ばれています。
平均速度が速ければ速いほど、様々な利用条件下でもインターネットが接続できる光回線といえるので、選ぶ時の大切なポイントになります。
光回線の契約後、サービスによってはWi-Fiルーターをレンタルする場合もあるでしょう。しかし、レンタルするWi-Fiルーターはプロバイダによってスペックが違うので、レンタルする場合は事前に借りるWi-Fiルーターの対応速度も確認しておく必要があります。
光回線のインターネット接続には、既存のIPv4または新しく使われるようになったIPv6と呼ばれる接続方式でページや動画を読み込んでいます。
IPv4は利用者が増えた時にインターネットが混雑しやすいですが、対するIPv6は混雑が発生しづらい接続方式です。そのため、これから光回線の契約をする場合は、IPv6に対応しているかどうかも判断基準とするのも良いでしょう。
中でもプロバイダのSo-netが提供するSo-net 光 プラスがおすすめです。
So-net 光 プラスを契約するメリットは下記の通りです。
・IPv6対応の通信サービスで快適なインターネット生活
・『So-net 光 プラス』に加入して2年間はお得な料金
・『So-net 光 プラス』は最大1Gbpsの高速通信を制限なく利用できる
ぜひ、So-net 光 プラスの詳細ページをご覧ください。
すでに光回線を使っている方にとっては「これ以上スピードが速くなる見込みがないのね…」と思われるかもしれません。しかし、ある環境下や設定では光回線も遅くなってしまうため、それらを改善することで回線速度が向上するかもしれません。
遅くなってしまう要因としては、インターネット接続がVDSL方式になっていたり、プロバイダや利用している機器に問題があると考えられます。以下に回線が遅くなる主な原因をリストアップしているので参考にしてください。
VDSL方式とはマンションやアパートで適用される場合がある光回線の接続方式です。
仕組みはマンションやアパートの共有スペースに光回線を1本だけ配線。1本だけの回線をアナログの電話線で全部屋に通しています。
1つの光回線をシェアし各部屋まではアナログの電話線を利用する点から、戸建の光回線に比べて速度が劣ってしまうのです。
平均20~50Mbpsで接続できますが、プロバイダや利用者数、ルーターなどの機器によって異なります。
▼「VDSL方式」についての詳しい記事はこちら。
VDSL方式のネット接続速度を速くする方法
モデムやルーターなどの接続機器が古い、または故障気味だと思うようにスピードがでない場合があります。
また、利用する端末でも同じことが言えるので、それぞれ確認しておきましょう。
基本的に、接続数が増えるほどルーターに負荷がかかるため、ルーターのスペックを超えた接続数だとルーターは本来の性能を出せない状態になっていまいます。
しかしこの場合、同時接続台数を減らせば接続速度も改善されるものなので、接続時に重さを感じた場合は、インターネットの利用台数を減らしてみましょう。それでも速度が改善されない場合、ルーターが寿命を迎え通信が不安定になっている可能性があります。
▼ルーターの寿命って何?という方はこちらの記事をご覧ください。
そのWi-Fiルーター、寿命かも?買い替えるべき理由とタイミングを解説!
同じ回線を長く使っている場合、「IPv4」という通信規格になっている可能性があります。IPv4は、1990年代後半に考案されたやや古い接続方式のため、IPアドレス不足や通信データの処理に時間がかかります。そのため、特にインターネット利用者が増える時間帯は速度が遅くなってしまうのです。
そこでIPv4の課題をカバーする形で新しく登場したのが「IPv6」。IPv6は既存の光回線が採用するIPv4とは異なる接続方式のため通信データをスムーズに処理することができ、快適にインターネットを使えます。
プロバイダであるSo-netでは、IPv6対応のインターネットをご利用になれます。さらに、So-netが提供しているIPv6のサービス「v6プラス」のサービスでは、IPv6の通信方式である「IPv6 IPoE」と、IPv6のネットワークでIPv4の通信が行える「IPv4 over IPv6」の両方が利用できるため、より快適なインターネットの利用が実現しますよ!
詳しくはこちらのSo-net 光 プラス詳細ページをご覧ください。
ルーターを光回線でつなぎ、無線でインターネット接続している場合、有線に比べて速度は遅くなります。
有線接続できる端末での通信は、有線で行うと回線速度が改善する可能性がありますが、注意点もあります。有線接続を検討する場合は以下記事をご覧ください。
▼有線接続する時の注意点はこちらの記事でチェック!
セキュリティ面と通信速度の向上に期待できる有線LANとは?メリットと導入する際の注意点をご紹介
今回は光回線や他回線の速さ比較と回線選びのポイント、光回線の通信スピードが遅い時の対処法を解説しました。
他回線の比較で示した通り、光回線は圧倒的な速度を誇るので利用環境を整えてさらに快適なインターネット環境を手に入れましょう!
IPv6対応の光回線を考えている場合は、ぜひSo-net光プラスをご検討ください。
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PHOTO:So-net/PhotoAC/Pixabay/Pexels
TEXT:PreBell編集部
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