そのWi-Fiルーター、寿命かも?買い替えるべき理由とタイミングを解説!
Wi-Fiなど無線インターネットの利用が多くなる中、ルーターを設置する家庭が増えてきています。ルーターを設置してしまえば、通信制限がかからない限りインターネットを使い続けられると考える人も多いでしょう。
しかし、ルーターは1度の設置で使い続けられるわけではなく、定期的に交換する必要があります。なぜルーターは交換する必要があるのでしょうか。
こちらの記事ではWi-Fiルーターを買い替えるべき理由やタイミングについて解説します。
POINT
- ルーターの寿命は4~5年ほど
- ルーターの交換は回線速度を上げるために必要
- ルーターの交換はセキュリティ面でも大切
なぜルーターは交換しなければならないのでしょうか。
理由は、パソコンやスマホ、タブレットなどの精密機器と同様、ルーターにも寿命が存在するからです。
精密機器の寿命は約4~5年とされており、日常的に使う機器であれば寿命を迎える前に買い替えるのが一般的です。ルーターの寿命を超えて使用すると、インターネット接続時に回線速度が遅くなる、または唐突に接続が切れる場合があります。
精密機器の寿命以外にも、ルーターを買い替える理由には下記の3点があります。
まずは通信規格です。
通信規格は約2~6年間隔で新しいものが登場しており、規格によって速度が異なります。古いルーターを使用していれば新しい規格に対応できず、回線速度に支障が出てきます。
ちなみに2021年3月時点で使われている規格は下記の通りです。
規格 | 最大通信速度 | 対応周波数 |
---|---|---|
IEEE802.11ax(Wi-Fi6) | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
IEEE802.11ac(Wi-Fi5) | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11n(Wi-Fi4) | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11 | 2Mbps | 2.4GHz帯 |
最大通信速度はMbpsよりもGbpsの方が良く、数値が高ければ高いほど速いです。周波数が2.4GHzの場合は遠くまで電波が届きやすい反面、家電やBluetoothなどの機器も利用する周波数帯なので、電波強度が弱まる恐れがあります。
5GHzはWi-Fi専用の周波数帯で他の家電などの影響は受けませんが、壁などの障害物に弱い性質を持っています。周波数で困った時は、どちらも対応している規格を選ぶと良いでしょう。
次にセキュリティ面です。
ルーターを使った通信は、他人から情報を盗み見られないように暗号化してから電波を発信しています。暗号化の規格で新しい方式が出るのは2~5年ほどで、古い方式から順にセキュリティの寿命がやってきます。
時代が進む中、古いセキュリティ規格は解析ソフトを使って暗号が解析されるようになるので、新しい規格が出てくると同時に使用する方式を変えると良いでしょう。使われる暗号化方式としては、下記が挙げられます。
規格 | 暗号化方式 |
---|---|
WEP | 9WEP |
WPA/WPA2 | TKIP |
WPA/WPA2 | AES |
規格と暗号化方式がWEPの場合は、無線LAN出始めに使われていましたが、2021年3月時点では数分で解読されるようになっているため、使用に適していません。
規格がWPA/WPA2で暗号化方式がTKIPの場合は、WEPよりも暗号解読は難しくなりましたが、時間をかければ解読される組み合わせとされています。
最後の規格がWPA/WPA2で暗号化方式がAESの場合は、新しく設計された方式であるため、上の2種類の組み合わせに比べて解読は困難です。
規格がWPA/WPA2で暗号化方式がAESの組み合わせ以外の無線通信でクレジットカードの情報を記録させていると、不正に買い物をさせられるなどの危険性があります。できるだけセキュリティは最新のものを使うと良いでしょう。
ルーターを長年利用していない場合でも、設置している部屋や空間の環境によって本来の動作をしてくれない時もあります。
部屋を長期間掃除していなければ、ホコリが原因でWi-Fiルーターが発する熱の排気口を防がれ、思うように廃熱できず動作不良を起こします。
また風通しの悪い環境であれば、湿気が内部の部品を劣化させ、錆が発生してしまいます。ルーターはできるだけ風通しの良い場所に設置し、定期的に掃除するようにしましょう。
Wi-Fiルーターが寿命を迎える、規格が古くなる、製品自体が劣化するといった場合以外にも、ルーターを買い替えるタイミングがあります。次の3点を確認してみてください。
Wi-Fiルーターには接続可能台数というものがあります。この台数は機種ごとに異なっており、接続可能台数を超えてしまうと、快適にWi-Fiを利用できなくなってしまいます。
新しくパソコンやタブレット、スマホなどの端末を購入して、Wi-Fiに接続する台数が増える場合には、ルーターの買い替えを検討すべきです。
新しいスマートフォンやタブレットを購入したとき、それらが新しいWi-Fiの通信規格に対応している場合があります。新しい規格には通信速度が速くなるといったメリットがあります。
しかし、ルーターが最新の通信規格に対応していなければ、機種変更した端末でも新しい通信規格で接続することはできません。最新の規格を使用したい場合、ルーターの買い替えを考えてみてください。
普通、引っ越すときにはWi-Fi回線の変更は検討しますが、ルーターの変更を検討することはあまりないのではないでしょうか? しかし、そこに落とし穴が。Wi-Fiルーターは種類によって使える間取りが異なるのです。
もしこれまでより広い部屋に引っ越すのであれば、ルーターの買い替えを検討した方が良いかもしれません。
ルーターの寿命が近い時に発生する症状は下記の通りです。
・通信が頻繁に途切れる
・通信速度が非常に遅い
症状が発生した時、ルーターに原因があると判断した場合は、これから解説する操作を試してみると良いでしょう。試しても改善がなければ、ルーターの修理・交換をおすすめいたします。
精密機器の動作不良は、端末の再起動をすると改善する場合が多いです。
様々な対応を行う前に、電源を切って数分経った後に再び電源を入れてみましょう。
Wi-Fiルーターには機器を動かすために『ドライバ』と呼ばれるプログラムがインストールされています。ドライバを再インストールすると、通信状況が改善する可能性があります。
実際にドライバを再インストールする場合は、購入したWi-Fiルーターの説明書に記載されているかと思いますので、チェックしながら対応しましょう。
プログラムで動く精密機器には、端末を動かすためにソフトウェアが入っている場合があります。
ソフトウェアを正常に動かすには最新の状態に保っておくのが必要で、古いバージョンであれば更新しましょう。ソフトウェアが最新であっても改善されない場合は、別の対応をとると良いでしょう。
ルーターに複数の機器がインターネット接続されていると、端末に負荷がかかります。
負荷がかかった結果、ルーターは本来の性能を出せない状態になってしまうのです。同時に接続する機器の数を減らし、回線速度が向上するかを試してみましょう。
減らした上で改善されない場合はルーター本来の性能、または寿命を迎えて通信が不安定になっている可能性があります。
ルーターに問題がないと分かった場合、次に疑うのはモデムです。
モデムを再起動し、変化がなければ端末をLANケーブルで直接つないで原因特定を行いましょう。モデムに何か原因があれば、端末を貸し出したインターネット通信サービスに連絡を行います。
ルーターの操作を一通り試しても回線速度に改善が見られない場合は、端末が故障している可能性があります。
ルーターが故障した場合は、どのような対応をとれば良いのでしょうか。対応手段としては下記の2点です。
1つ目は修理に出すことです。
ルーターによって方法は異なりますが、インターネットで修理申し込みができる商品もあります。
契約したインターネット通信サービスから貰った資料、またはWebページから問い合わせてみましょう。
修理が難しかったり、前述のように寿命が来ているようであれば、ルーターの買い替えどきかもしれません。
ルーターが古い規格のセキュリティであれば、新しいセキュリティ規格を採用した端末に買い替えると良いです。通信回線の規格にも影響があるため、ルーターも最新の端末を買うと良いでしょう。
Wi-Fiルーターを選ぶ際は、以下の3つのポイントを参考に、自宅の環境や生活スタイルに合ったものを選びましょう。
Wi-Fiルーターによって電波のカバー範囲が異なるため、まず使用する部屋の環境を確認しましょう。ワンルームの部屋で使うのか、2LDKの部屋なのか、もしくは2階建ての戸建住宅なのかによって、最適なルーターは変わってきます。
前述したWi-Fiルーターの接続可能台数を考慮しましょう。接続可能台数を超えてしまうと、快適にWi-Fiを利用できなくなってしまいます。ご自身の生活スタイルを考えて、最適なものを選びましょう。
Wi-Fiの通信速度は、主にルーターの「アンテナ数」と「通信規格」によって決まります。ルーターに搭載されているアンテナ数と、前述した通信規格をチェックして選んでください。
また、新しいセキュリティ規格のルーターかどうかも大事なポイントです。
新しい通信規格とセキュリティ規格に対応するルーターに合わせて、新しい接続方式であるIPv6に対応した光回線の契約も検討するのも良いでしょう。
IPv6は従来の接続方式であるIPv4とは異なった接続の仕方をしており、快適にインターネットを利用できます。
中でもプロバイダのSo-netが提供するSo-net 光 プラスがおすすめです。So-net 光 プラスを契約するメリットは下記の通りです。
・ IPv6対応の通信サービスで快適なインターネット生活
・『So-net 光 プラス』に加入して2年間はお得な料金
・『So-net 光 プラス』は最大1Gbpsの高速通信を制限なく利用できる
・ v6プラス対応のWi-Fiルーターが永年無料
ぜひ、So-net 光 プラスの詳細ページをご覧ください。
今回はルーターを交換する理由と、故障を疑った時にとる行動についてご紹介しました。
快適で安全なインターネットを利用するには、ルーターの交換が必要な場合もあります。
ルーターはできるだけ新しい端末を用意し、4~5年単位で交換することがおすすめです。
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